実際にそういう病気というか症状もあるようですが、別に病気の解説をするわけではなく、不条理の一種として描かれています。変化の前後で二人の役者が一人を演ずる趣向ですが、それよりも妻の心情を表現するような微妙に不気味な演出が印象的でした。
演出は桃園会の深津篤史ですが、脚本は名古屋の劇団B級遊撃隊の佃典彦。どちらも私の好きな劇団です。期待に違わず濃い舞台が楽しめました。なんとなく暗くて、登場人物もちょっと歪んでて、でも歪みきってはいない。最後は一応、救いがあったような、あきらめたような。
2008/07/31-19:30
桃園会「お顔」
ウイングフィールド/前売券3000円
作:佃典彦
演出:深津篤史
出演:亀岡寿行/はたもとようこ/紀伊川淳/森川万里/小坂浩之/橋本健司/長谷川一馬/川井直美/樋上真郁/寺本多得子/武田暁