そして私が語る番になった──(チラシより)
魔女姉妹の話・チンピラの話・カップルの話が並行して進み、最後にカルチャーセンターの話で全体がまとまるような、まとまっていないような微妙な構成。説明なく繰り出される絡み合っているようなそうでないようなエピソードの連続が、どのように収束するのかアレコレ考えながら見ているうちに前のめりになっているような感覚だ。
下敷きにマクベスがあるのは何となく感じたが、マクベスを読んだのが20年近く前のことだからきっと気づいてないネタも一杯あるんだろうな(微妙に記憶がリア王とごっちゃになってるし)。
聞くところによればこの劇団は(というかこの作者は)以前から複雑なメタ構造を持つ作品が多いそうで、意図しているかどうかわからないが複雑さによって引きつけられる印象を受けた。次回作も観てみたいという気にさせる味を感じた。
精華小劇場の舞台は、演目によって広く感じたり狭く感じたりするが、この作品はかなりちょうど良かった。舞台の組み方がうまいのかな。少しずらした土台が上手に空間をデザインしていたと思われる。
2008/07/06-14:00
A級MissingLink「裏山の犬にでも喰われろ!」
精華小劇場/当日券2500円
作・演出:土橋淳志
出演:横田江美/松原一純/幸野影狼/細見聡秀/青空まるこ/泉寛介/嶌田忠士/新城アコ/三田村啓示/森田有香