2015年04月25日

突劇金魚「ゆうれいを踏んだ」

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お肉屋さんでコロッケを2つ買った帰り道、
電信柱の傍で「ぎゃっ」て声がした。
足元を見たら、おっきなゆうれいが寝転がっていた。
「ご、ごめんなさい」と言って足を退けて、走って逃げた。
商店街で振り向くと、ゆうれいがついて来た。
ゆうれいは家までついて来て、私の部屋にどっかと座った。
夜、頭が冷たくて目を覚ましたら、ゆうれいが、私の頭に水を垂らしていた。
「ナニすんのっ」って頭を触って、気がついた。
つむじに何かついている。
鏡でつむじを見 てみると、小さな木の芽が生えていた。
ゆうれいがジョウロを持って迫ってくる。
こいつ、この木の芽を育てるつもりだ。
(チラシより)

 上記のあらすじ?は本編とはあまり関係ない。でも実際のあらすじを書けと言われても難しい。チラシのイラストにある、頭に木が生えた女の子が主人公(片桐慎和子)。でっかいハゲが幽霊(殿村ゆたか)、黒メガネがおばあさん(有北雅彦)。家族の話のような、少女の成長の話のような、ただの不条理劇のような。

 途中まで単なる不条理系のコメディだと思っていたので、細かいことは頭に入ってこなかった。展開もよく覚えていない。しかし終盤になってから、あの木が何かのメタファーなのではないかと思い始めたら、急に重い作品に感じられてきた。しかし実際にそうなのかどうか、正直なところよくわからない。

 前回の「漏れて100年」も非常に何かのメタファーに見える作品だったので、どう受け止めるべきか判断するのが怖い。

2015/04/25-15:00
突劇金魚「ゆうれいを踏んだ」
こまばアゴラ劇場/当日清算3000円
脚本・演出:サリngROCK
出演:片桐慎和子/山田まさゆき/有北雅彦/大畑力也/Sun!!/殿村ゆたか/ののあざみ
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2015年04月18日

水素74%「誰」

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知らねえよ、お前の気持ちなんか。
派遣社員である箕輪は、人と触れ合うこともなく孤独な日々を送っていたが、ある日、それに耐えられなくなり、隣室に住む大学生の木田を脅迫し、無理やり自分の親友にさせる。そして、より多くの友人を獲得するため、木田が入っている大学のサークルに入り込む。そのサークルは「まなざしの会」というもので、活動内容は会員同士お互いに見つめ合うこと。誰がなにをしているのか絶えずケータイで連絡を取り合い、お互いに気を使い合って優しく話を聞いてあげること。「まなざしの会」に箕輪が入り込み、気を使わずに本音を吐露することによって、表に出ていなかった会員たちの疑心暗鬼や不満が表面化し、会は崩壊の一途を辿る。
(チラシより)

 上記のあらすじでは箕輪という人物が異常者で木田などは被害者のようだが、実際は全員が異常者だ。ある場面で異常者に絡まれている正常者に見えた人物が次の場面では異常者の本性を表していく。というパターンが繰り返される。実に気持ち悪い。

 最終的にはやっぱり箕輪が一番異常者なのだが、もしかしたら一周りして彼が一番正常かもしれないと思わされたりする。いや違うだろ。

 水素74%はいつもちょっと(または、とても)頭のおかしい人物が出てくるが、今回はスカッとするほど全員おかしい。こういうのが好きな人にはたまらないだろう。私もその一人だ。でも小劇場に慣れていない人を連れて行ったら吐くかもしれない。

 いい意味でとても気持ち悪かった。

2015/04/18-19:00
水素74%「誰」
こまばアゴラ劇場/当日清算2800円
脚本・演出:田川啓介
出演:浅井浩介/鮎川桃果/折原アキラ/野田慈伸/前原瑞樹/長谷川洋子/吉田彩乃/山科圭太
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劇団チョコレートケーキ「追憶のアリラン」

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1945年8月、朝鮮半島は35年の長きにわたる日本の支配から解放された。
喜びに沸く半島で、在朝の日本人は大きな混乱に巻き込まれた。
拘束され、裁かれる大日本帝国の公人たち。罪状は「支配の罪」。
70年前、彼の地朝鮮半島で何が起こったのか?
一人の日本人官僚の目を通して語られる「命の記憶」の物語。
(チラシより)

 大日本帝国占領下の朝鮮は平壌にあった裁判所に、検事として赴任した主人公。その同僚と部下、家族、そして軍の将校や朝鮮独立運動家(日本敗戦後は人民政府の役人)たちが登場し、日本敗戦前後の混乱期におけるギリギリの交渉と交流を描いている。

 この劇団を観たのは初めて。劇団名に似合わない固くて重い、そして苦い内容だ。敗戦時に満州に居た人々の引き上げについては聞いたことがあったが、北朝鮮については知らなかったし考えたこともなかったので、ちょっとした衝撃を受けた。

 当日パンフには以下の断り書きがある:
この物語は歴史的事実を参考にしたフィクションです。あくまでも創作された「おはなし」であるということをあらかじめ強調させていただきます。
 しかしドキュメンタリーだと言われても信じてしまうレベルのリアリティは感じられた。もちろん私はその時代の現地を知っているわけではないので想像ではあるが、どのエピソードをとっても、当時の状況からは必然的にそうなるであろうと納得させられる展開だった。

 本作では日本人も朝鮮人も皆、自分の信じた道を貫こうとしている。ああいう時代においてはそれだけが正気を保つ術だったのではあるまいか。恐らく、比較的悪役っぽく描かれている将校もまた、守りたいものがあったのだと思う。そしてこの舞台に本当の意味で政治を動かしている者は出てこない。皆、現場で右往左往している民衆だ。本物の悪人がいるとすれば、舞台の外にいたのだ。

 今の御時世にこのテーマを扱うのは勇気がいったのではないかと思う。それも単に扱っただけでなく、非常に高いクオリティで作り上げたことに拍手を贈りたい。

2015/04/18-14:00
劇団チョコレートケーキ「追憶のアリラン」
東京芸術劇場シアターイースト/当日清算3300円
脚本:古川健
演出:日澤雄介
出演:浅井伸治/岡本篤/西尾友樹/月影瞳/佐藤誓/辻親八/大内厚雄/永井若葉/青木シシャモ/菊池豪/佐瀬弘幸/渡邊りょう
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2015年04月11日

The end of company ジエン社「30光年先のガールズエンド」

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30光年先の未来の光届くはずの場所にいた、知らない星を見ようとして今を見ようとしないあなたたちへ
知ってる星に居なかった今の私を見ようとしないあなたたちに、思い出せないくらい遠い場所にいて18年間立っていた、私たちの身体たちへ
(チラシより)

 もうすぐ女子高生でなくなるガールズバンドと、練習場所のスタジオ。彼女たちを取材するライターの男、会話の下手なスタジオスタッフ、別のバンドのいい年したメンバーとその彼女。スタジオには立てこもっている女がいて入れない。外は雪。雪に触れるとゾンビになるという。

 時空が歪んで、彼女たちは18歳だったり30歳だったりする。この行き来がとても素敵に感じだ。あの世界に入り込んで時空の隙間に潜ってしまいたくなった。

 ジエン社は同時発声が多い戯曲という印象で、今回もある程度そういう部分はあったが、過去の作品に比べるとかなり見やすくなっていた。決して手を抜いた感じではなく、より熟成した結果としてそうなったと思われる。良いと思う。

 うまいこと褒められないが、とても好きになれる作品だった。

2015/04/11-19:30
The end of compny ジエン社「30光年先のガールズエンド」
早稲田どらま館/当日清算2500円
脚本・演出:作者本介
出演:伊神忠聡/後東ようこ/清水穂奈美/菅原佳子/浜口寛子/三嶋義信/山本美緒/善積元
音楽:まがりかど
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ニットキャップシアター「カムサリ」

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《待望の「古事記 × 団地劇」…台風が、来る!》
団地に風の音が響く。
8階建て。階ごとに6部屋。合計48部屋。
中央に階段。右端にエレベーターがあります。
これは団地を舞台にしたお話です。
風がまた強くなった。
もうすぐ台風が、この団地にもやってきます。
(チラシより)

 古事記のエピソードをモチーフに、現代の団地で暮らす人々のお話。正直、この翻案がどういう意味を持つのかよくわからなかった。なんとなく断片的に心地よいのだが、芝居の全体像は飲み込めなかったと思う。

 ストーリーの展開を追うというより舞台上から溢れてくる世界観に飲み込まれるような印象で、ぶっちゃけ途中でかなり寝てしまったのだが、つまらなかったわけではなく心地よかった。だから作品の内容はちゃんと書けないが、気持よかったことだけは覚えている。

2015/04/11-14:00
ニットキャップシアター「カムサリ」
座・高円寺1/当日清算3500円
脚本・演出:ごまのはえ
出演:門脇俊輔/高原綾子/澤村喜一郎/市川愛里/織田圭祐/下川原浩祐/ごまのはえ/村木よし子/平林之英/黒木夏海/仲谷萌/西村貴治/コタカトモ子/河波哲平/中田美優
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