2013年12月07日

DULL-COLORED POP「アクアリウム」

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“グラスフィッシュという魚がいて、透明なその魚を、アクアリウムに飼っているのね。
直射日光はダメだから、夕方、日が沈む直前の、一番赤い西日がさす頃に、すこしだけカーテンを開けてやる。そうすると。水槽も、水も、グラスフィッシュも、淡いオレンジ色にきらきらする。
夜が来ると魚たちは、蛍光灯に照らされて、青白く止まっている。魚は、浮いたまま眠るの。”

 とあるシェアハウス物件。男女数名、組んずほぐれつ暮らしている。鳥とワニが逃げ出し、一人の青年が戻ってくる。ふとっちょとガリの刑事二人が部屋を訪れ、静かに警察手帳を見せた。先日起こった殺人事件の、犯人を探しています。部屋にはとても美しい、アクアリウムが置かれている。赤い西日に貫かれて、オレンジ色にきらきらと光っている。住人の一人が、ふと気づく。私たちの共通点。もう一人が思い出す。17年前に起きた、14歳の殺人事件。もう一人は考え続ける。逃げ出した鳥とワニの行方を。

 今を生きる僕たち私たちは、何にのっとって生きていこう? キレる14歳、あるいはキレる17歳、あるいはもっとストレートに酒鬼薔薇世代と呼ばれた僕が改めて問い直す、「おれたち一体、何だっけ!?」ものがたり。
(サイトより)

 作者が自分の「世代」を題材として描いた物語だが、世代もまた、ひとつの集団として扱われることが多い。家族や親戚は遺伝的に近い者の集団であり、町や国は空間的距離が近い者の集団であるとすれば、世代は時間的距離が近い者の集団とでも言えようか。

 少し前に脱法ハウスの関係で話題になったが、シェアハウスという住居形態は家族でない人々が家族のように一緒に暮らすもの。擬似家族である彼らは、必然的に同じ地域の住民である。そこに世代という集団要素を注いで煮込んだのだから、実にこってりした仕上がりになっていた。

 じっくり考えるとどんより暗い気分になってしまうような話に、ワニと鳥とアクアリウムが優しさを供給しているようだった。それはとても弱い、物事を解決するわけではない優しさではあるけれど。

2013/12/07-18:00
DULL-COLORED POP「アクアリウム」
シアター風姿花伝/当日券2500円(プレビュー公演)
脚本・演出:谷賢一
出演:東谷英人/大原研二/中村梨那/堀奈津美/百花亜希/若林えり/一色洋平/中林舞/中間統彦/渡邊亮
続きを読む:スタッフリスト


posted by #10 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

劇団ブラジル「性病はなによりの証拠」

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見渡す限り、陸ひとつ見えない海に浮かぶ、たったひとつの小さなボート。
遭難して取り残されたのは、8人の男女。残された水と食料はほんのわずか。
ひとりが性病を発症する。愛の病はボートの上を蔓延していく。もうひとり、またひとりと……。
果たして、生きて帰ることができるのか?
それぞれの思惑、疑心、愛情がうずまく究極の【苦笑系密室劇】
(チラシより)

 今回もたっぷり苦笑させてもらいました。8人は小さな会社の社員とその家族または恋人だが、性病が発症したことでドロドロの浮気関係がバレていく。おいおいお前もかよ!というベタな流れなのだが、お約束でもちゃんと面白い。

 ただ、性病の症状が「黄色いゲロを吐く」というもので、正直言ってその描写は生理的に受け付けなかった。話の面白さと表現の気持ち悪さが相殺していたように感じる。インパクトは確かにあるんだけど…。

2013/12/07-14:30
劇団ブラジル「性病はなによりの証拠」
王子小劇場/当日清算3000円
脚本・演出:ブラジリィー・アン・山田
出演:辰巳智秋/西山聡/諌山幸治/印宮伸二/堀川炎/金沢涼恵/佐々木千恵/小川夏鈴
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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