2013年07月30日

林英世ひとり語り「中島らも短編集」

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らもさんは近くにいた。
大阪のお芝居の世界ではお隣さんだった。
らもさんはいたのだ。
何でもないような風情で。
何か得体のしれない深い穴のように。

柔らかそうに尖ってて、
無意味そうに意味深で、
軽そうに重い、そんな風情で。

小説家中島らもに会いに行く。
彼が生み出した世界に潜って、
様々に形を変えて偏在する彼を集める。

そんな作業じゃないかな…
中島らも作品を読むって。
(チラシより)

 最近は戯曲を朗読する公演がよくありますが、これは小説を朗読するもの。朗読というのは上手い人がやると本当に芸術的だ。今回読まれたのは「ドリアンを待ちながら」「邪眼」の二編。

 終始のんびりした話でコミカルな前者と、ややホラーじみた雰囲気のただよう後者、いずれも秀作だが林さんの朗読芸でますます引き立てられていた。

 会場となった「ロックカフェUSA★GI」はミナミのバー。あまり長居はしませんでしたが良い幹事の店でした。ウイスキーナイトということでお酒をいただきながらの観劇(というか拝聴)。実際はウイスキーじゃなくてラムだったけど。

2013/07/30-21:00
林英世ひとり語り「中島らも短篇集」ウイスキーナイト
ロックカフェUSA★GI/当日精算2800円
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2013年07月29日

トリコ・Aプロデュース「つきのないよる」

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男はなぜ、殺されたのか?
彼女はなぜ、殺したのか?


さくら@sakura
「買い物に行ってくる」と出て行ったきり、母はもう十年帰って来ない。
oto_sanがリツイート

さくら@sakura
私は今日も三股をかけている。と書くと聞こえは悪いが、要はたまたまお付き合いの時期が重なってしまっただけ。べつにどれも惜しいというわけじゃない。心は決まってる、でも別れるの、かわいそうで。だからこないだ三人が鉢合わせした時は心臓が止まるかと思った。

さくら@sakura
私、誰もかなしませたくない(あの時はお父さんがうまくごまかしてくれてほんと助かった)。そういやお母さん言ってたな。お父さんその場しのぎだけは若い頃から得意だったって。でもこの家追い出されたらそうも言ってられなくなるなあ。そうなんです。もうすぐ私と父と兄は、この家を追い出されます。
oni_sanがリツイート
(チラシより)

 崩壊した家族の物語だが、表面的には崩壊していないように見える。娘は結婚詐欺師というより虚言癖のある性悪女という印象。彼女の取り巻きのようになっている男たちと、それを眺める家政婦。主役の丹下真寿美の周りを二口大学やごまのはえといったベテラン個性派俳優が囲んで光らせる構図。

 雰囲気は嫌いではないが、物語としてはどうもわかったようなわからないような。そもそも理解する対象なのか味わう対象なのか判然としなかった。

2013/07/29-19:30
トリコ・Aプロデュース「つきのないよる」
インディペンデントシアター1st/当日精算2800円
作・演出:山口茜
音楽:新井洋平
演奏:五月エコ/新井洋平
出演:村木よし子/二口大学/保/小熊ヒデジ/はしぐちしん/ごまのはえ/小沢道成/丹下真寿美
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ピースピット「RIP」

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さすれば汝、現実と虚妄の境界を暴け。

真実と記憶されているものが真実とは限らない。
偽りの記憶もまた、意識の混濁の中では真実を帯びるだろう。
虚ろな世界にあって、なにが現実でなにが虚妄なのか。
それを解き明かさずして、僕は、安らかに眠れるのかーーー?
(チラシより)

 妻を殺された男が犯人を拉致し、強力な自白剤である「RIP」を投与して事件の真相を語らせようとする。しかし犯人から語られることは、自分の過去と重なっていた‥‥。

 久しぶりに大阪で観劇したピースピットは相変わらずスタイリッシュでかっこいい。ただ物語としてはそこそこ使い古されたテーマで、一言でまとめれば愛情が行き過ぎて狂気に達してしまった人の話。終盤で明らかになる真相もそれほど意外なものではない。

 子供鉅人の益山寛司が客演。これはすごかった。この人はダンサーであり、役者によるダンスシーンの中でも身体能力が際立っていると感じられた。加えて妖艶とも言えるルックスは貴重な人材だ。他劇団に出演しているのは初めて観たが、もっと表に出ていい人物だと思う。

2013/07/29-14:00
ピースピット「RIP」
HEP HALL/前売り券4200円
作・演出:末満健一
振付:大熊隆太郎
出演:山浦徹/益山寛司/中川浩三/中村真利亜/橋爪未萠里/杉森大祐/大熊隆太郎/末満健一
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2013年07月28日

ミナモザ「彼らの敵」

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今から22年前、
僕はインダス川で誘拐された。


44日間の監禁生活。砂と水しかない場所。
あいつは昨日殺された。僕は気が狂いそうだった。
だからなるべく小さなことを考えた。
おばあちゃんのこと、大学の履修登録のこと、松屋の牛丼のこと。
そうしている限り、僕は僕のままでいられた。

44日後、僕は帰国した。僕はいつの間にか有名人だ。
日本中からたくさんの手紙が届いた。
太陽にかざせば「死ね」という字が浮かび上がって来るファンレターだ。
パパラッチたちは今日もアパートの前にいる。

それからいくつかの季節が過ぎた。

「銃口」を向け続けられた僕は、ある日「銃」を手に入れた。

僕は引き金を引くことにした。
(チラシより)

 早稲田の学生がパキスタンでインダス川の川下り中に誘拐されたという、22年前に起きた実話に基づくドキュメンタリー。モデルとなった服部貴康氏はカメラマンとしてミナモザの写真も撮っている方とのこと。1970年生まれということは私の2歳上なので当時私も大学生か高校生だったはずだが、残念ながら覚えてはいない。

 マスコミと世間に叩かれて心に傷を負った青年が卒業して選んだ職業が、いわば宿敵のはずの週刊誌カメラマンだったという話。タイトルやシチュエーションから、生還した学生に対する世間とマスコミのバッシングが中心かと思いきや、むしろ彼のその後の職業選択を巡る葛藤にこそポイントがあった。明確な答えはない。終盤、駅のホームでの長い長いシーンが印象的だった。

 タイトルにある「彼ら」とは誰のことだろう?

 週刊誌にめちゃくちゃな記事を書かれて世間からバッシングを受けた経緯は、ネットのある今なら随分違った対応ができたろうと思う。しかし過去にクレーム対応を担当した経験がある自分としては、巧妙な言い回しで責任を回避する編集長にむしろ共感を覚えてしまった。

2013/07/28-14:00
ミナモザ「彼らの敵」
こまばアゴラ劇場/当日精算3000円
作・演出:瀬戸山美咲
出演:西尾友樹/大原研二/浅倉洋介/山森大輔/菊池佳南/中田顕史郎続きを読む:スタッフリスト
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2013年07月21日

声を出すと気持ちいいの会「女郎蜘蛛」

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―誰もが口を揃えて「いい子」と評す少女の背中には
大きな蜘蛛の彫り物があった。
それは、家族はおろか、彼女に付きまとうストーカーさえも知らない、秘め事の証。
密室で交錯する恋愛模様は、さながら蜘蛛の糸のごとく、もつれあい、絡み合い・・・
最後に喰われるのは、男か、それとも女か。
(チラシより)

 みみかき店のストーカー殺人事件と谷崎潤一郎の「刺青」をモチーフに、それと秋葉原の通り魔殺人事件も絡めて脚色した作品。色々混ざってる感じが残りながら一応はきちんと調和していた。素舞台に近い簡素な構造で、演じていない時の役者は左右に置かれた椅子で待機するスタイル。時折、歌やダンスが交じる。

 悪くないんだけど、刺青師と女の雰囲気がちょっと重さに欠けていたため、全体にスカスカした印象になってしまった。むしろ脇を固める役者の方がはまっていたと思う。この劇団の役者陣はほぼ知らないが、若手を中心に持ってきたのだろうか?

2013/07/21-14:00
声を出すと気持いいの会「女郎蜘蛛」
SPACE雑遊/当日精算2800円
作・演出:山本タカ
出演:後藤祐哉/石綿大夢/草野峻平/穂高みさき/加藤ひろたか/國重直也/廣瀬瞬/宮崎優里/吉田壮辰
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2013年07月20日

椿組「かなかぬち」

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 時代は南北朝時代、熊野と吉野の間にある峠に縄張りを持って山伏や旅人から略奪していた山賊の一団がいた。その首領の“かなかぬち”は鉄の体を持ち、刀で切られても平気だという。そんな場所を何も知らず通ろうとした姉と弟の二人連れと、かなかぬちの一団に取り入りながら通行する旅芸人の一座。因縁絡み合う彼らの行く末は。

 27年間封印していたというアングラ野外劇。本物の火を大量に使うなど見せ場も多く、野外劇らしい力強さと熱量が感じられた。楠木正成にまつわる史実を若干交えているが、基本的にはフィクションであり見世物としてのエンターテイメントだ。

 普段見慣れている小劇場演劇とはだいぶ印象が違う。話の筋としてはそんなに複雑ではなく、要所要所の「見せ場」を重視しているのだろう。コメディや不条理劇でない限り物語全体として構成されることを好む自分としては、楽しみ方が違っていて戸惑った。

 芝居のあとは酒を振舞い、その場で宴会。一人だったので短時間で失礼しましたが、気の合う友達と一緒ならもっと楽しめたと思います。

2013/07/20-19:00
椿組「かなかぬち」
花園神社/当日清算4000円
作:中上健次
演出:和田喜夫
総監修:外波山文明
出演:石田えり/山本亨/恒松敦巳/田渕正博/木下藤次郎/井上カオリ/長嶺安奈/李峰仙/岡村多加江/洪明花/伊藤新/高松潤/宮崎敏行/水谷悟/安藤岳史/鳥越勇作/宮本翔太/趙徳安/青木大輔/國松卓/榛地良行/外波山流太/浜野まどか/今井夢子/瀬山英里子/清水ゆり/千葉りか子/下元史朗/田村寛/辻親八(声の出演)/外波山文明
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弘前劇場「最後の授業」

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 青森の高校の職員室。広い学校のようで、職員室がふたつあり、その小さい方が舞台。若い国語の先生が隣の大学の准教授になるため高校を去ることになる。その後任にやってきたのは、かつてその高校の創立にも携わった名物教師の親戚で、その人もまた結構な変わり者。野球部の朝練、登校拒否生徒の問題、教育実習生、などなど、学校を取り巻く様々な出来事がゆっくりと流れていく。

 弘前劇場は安心して観られる劇団だ。今回もまた安定感と透明感のある素敵な話。いや、語られる内容は素敵なことばかりではない。教育はきれいごとじゃないし、震災の影響も避けて通れない。それでも、観後感はすっきりしたものだった。

 この前に観た「素麺」に比べるとメッセージ性は薄れていた。というか、あえて震災絡みのメッセージは含めなくても良かったのではないか。ラストに映像をつかった演出がかなり長く続いたが、蛇足だったと思う。

2013/07/20-14:00
弘前劇場「最後の授業」
シアターグリーンBOX in BOX THEATER/当日清算3500円
作・演出:長谷川孝治
出演:永井浩仁/高橋淳/田邉克彦/林久志/藤島和弘/小笠原真理子/寺澤京香/佐藤真喜子
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2013年07月13日

オーストラ・マコンドー「岸田國士原作コレクション2」

 岸田國士の描く昭和初期の話を現代に置き換えて上演しているが、背景となる社会や文化は原作のままなので、どちらともつかない不思議な世界が出現している。回によって演目が異なり、私が観たのは「取引にあらず」「ここに弟あり」の2本。それ以外には「かんしゃく玉」「クロニック・モノロゲ」「空の赤きを見て」「頼母しき求縁」「モノロオグ」が上演されていた。

 はっきりした舞台と客先の区別はなく、白を基調としたやや広い室内に無造作に配置された様々な椅子から、観客は自由に選んで座る。中央に置かれた大きなテーブルと、ロフトのような2階が演技スペースとなる。時には役者が観客に紛れ込むように動いたりすることもあり、客席と舞台が自然に溶け込む構造がまた独特の空気を作り出していた。

 中央の大きなテーブルは客席としても使えるようになっていて、そこに座ったお客さんもいたが、そのテーブルの向かい側に役者が座って会話を始めるのだからあの席はやや気まずかったのではなかろうか。

 役者の中では、いかつい体格で気弱なピアニストをもっともらしく演じていた後藤剛範がうまかったと思う。他の役者も雰囲気に合った穏やかな立ち居振る舞いで、いい感じだった。

2013/07/13-18:30
オーストラ・マコンドー「岸田國士原作コレクション2」
black A/当日清算2500円
脚本:岸田國士
演出:倉本朋幸
出演:遠藤留奈/後藤剛範/小林涼太/島岡亮丞/白井珠希/土屋咲登子/でく田ともみ/照井健仁/NIWA/蓮根わたる/平木勇輔/前川伶早/松木大輔/水澤美帆/宮崎雄真/安川まり/兼田利明/河合龍之介
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FUKAIPRODUCE羽衣「Still on a roll」

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 20歳くらいのホステスと待ち合わせする40歳くらいの無職男性、豊かな地主と乞食の兄妹と牧師夫婦、三人の息子を立派に育てた妖艶な母・・・。複数のストーリーが重なりつつ並行して描かれ、全体として一貫したテーマがあったのかどうかよくわからない。いろんな形の人間関係を軽妙な音楽とともに綴る“妙ジカル”だ。

 若気の至り的に無茶をする者もいれば、いい年して馬鹿なことしかできない大人もいる。かと思えば若いのにしっかりした人もいる。そしてみんな幸せになろうとしたり、誰かを幸せにしようとしたり。微笑ましかったり、歯がゆかったり、他人事ながらワクワク楽しる舞台だ。

 こまばアゴラ劇場では対面客席だったが、聞くところによると大阪のロクソドンタブラックでは三方囲みの舞台だったそうだ。多分コの字型に客席を作ったのだと思うが、だとするとその向きが一番正面ぽい。スペースの都合だと思うが東京ではその方向から見られなかったのが残念。

2013/07/13-15:00
FUKAIPRODUCE羽衣「Still on a roll」
こまばアゴラ劇場/当日清算3000円
プロデュース:深井順子
作・演出・音楽・美術:糸井幸之介
出演:深井順子/日高啓介/鯉和鮎美/高橋義和/澤田慎司/森下亮/伊藤昌子/福原冠/鈴木裕二/新部聖子
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2013年07月07日

シベリア少女鉄道「シベリア少女鉄道「遙か遠く同じ空の下で君に贈る声援2013」

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君の口ぐせ、君のしぐさ、君の声、君の表情…
何気なく見ていたそんな君のすべてが、
今になってかけがえのないものだったと気付くよ。

こうして遠く離れた今も、
君は僕の名をつぶやくことがあるのだろうか。
たとえそれが偶然でも…いいんだ。

うまく行かなくても、涙は何もうまないから、
雨が止んだら、虹が出るのをまとう。

もう聞きたくない。…でも、もっと言って。あと30回言って。
(チラシより)

 シベリア少女鉄道を観劇するのは3回目。過去の感想文を見返すと前の2回はあまり満足できなかったようだが、今回はかなり面白かった。

 この劇団の作品はどれもネタバレ禁止ですが、今回は10年ぶりの再演ということで初演じゃないので自分のメモ代わりに書いておくと、モチーフは競馬。テレビの前で声援を送ったって聞こえるわけもないし関係ないでしょという女の子に対し、そんなことはないんだ、どこかで誰かが自分の名前を呼んでいるということが力になるんだと話す男。これが導入の伏線になって後半に繋がっていく。

 他愛のないネタなんだけど、意外と盛り上がった。もはや芝居ではなくエンターテイメントとして独自のジャンルを築いたと言っても過言ではないだろう。次回作も楽しみだ。

2013/07/08-13:00
シベリア少女鉄道「シベリア少女鉄道「遙か遠く同じ空の下で君に贈る声援2013」
王子小劇場/当日券3800円
作・演出:土屋亮一
出演:篠塚茜/加藤雅人/佐々木幸子/川田智美/前野俊雄/土屋亮一
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2013年07月06日

アガリスクエンターテイメントとコーヒーカップオーケストラ「アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ」

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 長い名前の団体二つが合同公演で、これまたそのまま長いタイトル。内容が全く想像できないタイトルだと思ったらオムニバス形式でした。「シチュエーションコメディレクイエム」と「ナイトステーション」という二つの中編があり、その前後と間に「トリッパー」というショートコント的な作品が3分割された形で演じられるという形。

 「シチュエーション・コメディレクイエム」は、部活の行事をサボって浮気相手とデートしていた男が帰りの電車で部員と彼女にばったり会ってしまうが、ぶつかった表紙に人格が入れ替わってしまうようになる話。ネタは単純だが徹底して使い倒した感じ。役者はかなりやりがいがあっただろう。

 「ナイトステーション」は見知らぬ田舎の駅で帰れなくなったサラリーマンと地元の人の話。個性的な人々に翻弄されながらしゃべっているうちに、自分がなぜここにいるのか、ジワジワわかってくる所が良い。

 「トリッパー」は女子高生が友達を訪ねて南米に行く話。いかにもという感じのギャルなので最初から最後までゲラゲラ笑いながら滅茶苦茶な旅になっていく。「ナイゲン」で真面目な監査役を演じていた沈ゆうこがすっかりギャルになりきっていたのでしばらく誰だかわからなかった。

 若手のコメディ劇団同士の合同公演ということですが、観ている限りではすっかり融合していました。脚本と演出がクロスさせても良かったかもしれません。

2013/07/06-18:30
アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ「アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ」
シアターミラクル/当日清算2000円
作・演出:冨坂友/宮本初
出演:淺越岳人/鹿島ゆきこ/塩原俊之/沈ゆうこ/後藤慧/宮本初/モリサキミキ/皮墓村/信原久美子/細井寿代
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犬と串「ミニスカーツ」

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 20分程度の短編が5本と幕間のショートコントが3本、途中休憩あり。短編5本のうち3本は再演ですが私が既に観ていたのは1本だけでした。いずれの作品も既存の何かに対するアイロニーとかアンチテーゼとかパロディとかパスティーシュとかに溢れていて、単なるコメディと笑って済ませられない奥行きを感じさせる。当然それはモラル氏の狙うところだろう。

「新宿 〜SHINJUKU〜」
「GIRLY♡GIRLY」
「OCEAN 〜失われし七つの秘宝〜」
「キヲク」
「老いのり」

 犬と串は正直さほど惹かれなくなってきた、と思ったら堂本佳世と渡邉とかげが客演すると聞いてそれは観なければと足を運びました。ちょっと出番が少なく物足りない気もしましたが、どちらも大変はまってました。

 武蔵野芸能劇場は初めての劇場。時代を感じさせる建物ですが駅のすぐ近くでとても便利。演芸場らしき施設のためか、早稲田や王子で上演した時に比べて客の年齢層が妙に高く感じた。劇場支援会員みたいな制度があるのかもしれない。初めて犬と串を観たおじいさんおばあさんは果たしてどんな感想を抱いたのか聞いてみたいところです(特に「おいのり」はモロに老人をネタにしてるしね)。

2013/07/06-14:00
犬と串「ミニスカーツ」
武蔵野芸能劇場小劇場/当日清算2000円
作・演出:モラル
出演:満間昂平/鈴木アメリ/藤尾姦太郎/萩原達郎/内野聡夢/遠藤真太郎/陣内ユウコ/竹中孝明/竹田有希子/中崎美香/中田麦平/堂本佳世/竜史/塚越健一/渡邉とかげ
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