2012年10月21日

青年団+大阪大学アンドロイド演劇プロジェクト「アンドロイド版三人姉妹」

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かつては家電メーカーの生産拠点があり、大規模なロボット工場があった日本の地方都市。
円高による空洞化で町は衰退し、現在は小さな研究所だけが残っている。
先端的ロボット研究者であった父親の死後、この町に残って生活を続けている三人の娘たち。
チェーホフの名作『三人姉妹』を翻案、日本社会の未来を冷酷に描き出す、アンドロイド演劇最新作。
(チラシより)

 人間の役者とロボット、アンドロイドが共演するアンドロイド演劇は少し前から話題になっていたが、今回初めて観ることができた。いきなり余談だが電波を使用するので入場前に携帯の電源を切るようにアナウンスがあり、さすがに場内で携帯を使っている人はいなかった。いつもこうだといいのに。

 アフタートークでの説明によると、使用されたアンドロイドは任意の人物の顔に似せてオーダーメイドすることが可能とのことだ。芝居でも本人とそっくりなアンドロイドという設定で使われており、観劇中は確かにそっくりに見えた。しかし実は本人役の女優さんをモデルに作られたものではないとのことで、衣装と髪型、そして女優さんの演技力で似せて見せていたのだろう。

 だったらアンドロイド使わなくてもいいんじゃないだろうか。アンドロイドを使うのは興味深いが、単なる人形や背格好の似た別の役者を使って「本人そっくりという設定」で演技することも可能だ。もともと演劇は観客の想像力に依存する面が強く、オブジェを様々なものに見立てることが許される。極端な例では五反田団の「家が遠い」など、動かない人形を人に見立てて使う演出もある。あえて高価なアンドロイドを使う意味はどこにあるのかわからない。

 この作品の意図が「ロボットやアンドロイドが生活に入る込んでいる近未来の世界をリアルに描く」というものかもだとしても、それはそれでちょっと歪んでいると思われる。ルンバに代表されるように多くの家電製品が実質的にロボット化しつつあるが、実用的なロボットは人間型ではない。人間型ロボットが人間用の道具を使うより、道具そのものに知性を与えてロボット化する方が現実的だからだろう。そう考えると、この芝居はB級SFのように見えてくる。

2012/10/21-15:00
青年団+大阪大学アンドロイド演劇プロジェクト「アンドロイド版三人姉妹」
吉祥寺シアター/当日精算4000円
原作:アントン・チェーホフ
作・演出:平田オリザ
出演:アンドロイド「ジェミノイドF」/ロボビーR3/山内健司/松田弘子/大塚洋/能島瑞穂/石橋亜希子/井上三奈子/大竹直/河村竜也/堀夏子/アンドロイドの動き・声:井上三奈子
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2012年10月20日

COLLOL「消費と暴力、そのあと」

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わたしは、生活をする
わたしは、いつもにこにこしている
わたしは、あなたをだいじにしている
わたしは、あなたを助けている
わたしは、すべてのひとを、助けられるわけじゃないことをわかっている
わたしは、じぶんのできることと、できないことを、はっきりさせている
わたしは、世の中の不正をただす力を持っている
わたしは、家族を持っている
わたしは、子孫をこれから持つ

わたしは、あなたと上手にさよならする
わたしは、あなたに、そこからはじめない?と聞いている
わたしは、朝、きもちよく起きている
わたしは、くすりを飲まずにねむっている

わたしは、ひとなみのしあわせを手にいれている

わたしは、芸術家である
わたしは、容姿のおとろえを止めている
わたしは、ともだちとなかよくしている
わたしは、いつわりなく、くらしている
わたしは、わたしらしいしあわせを手に入れている

イプセン著 森鴎外訳 『ノラ』より
「-----さうで御座いますね。極の不思議が御座いましたら。それはあなたもわたくしもすつかり變つてしまつて。まあ、よしませう。わたくし不思議を信ずること も出来なくなりました。眞の夫婦になりますから。これでお暇いたします。----」
 早稲田にあるこの劇場は初めて行った。元は何かの作業場だったと思われるが、多くの劇場の内壁が黒いのに対してここは白。そして物品の搬入用だろうか、一階と地下一階が吹き抜けで繋がっている。今回の作品はその両方の階を舞台に使い、両方の階に客席が設置されていた。

 観客は自分のいない方の階は一部しか見えず、声だけが聞こえる。シーンによっては声すらも聞こえない。さらに複数の会話が同時進行したりする。全体を把握することはまったく不可能な演出だ。

 私が選んだのは地下の方だったが、上で観たらだいぶ印象も変わっただろうと思われる。ちなみに全体が見渡せない制約を受けながらの観劇は昨年、中野成樹+フランケンズ「ゆめみたい(2LP)」でも経験しているが、わざわざ壁を作っていたあちらより自然な制約なのでストレスはなかった。

 描かれているのはガールズトークだったりダメ男の日常だったりカップルの痴話喧嘩というか別れ話というか、冷静に考えたら特に高尚でもないザラッとした話なんだけど、その全体が実に美術的な演出でアートに仕上げられた印象だ。

 人形のような女優さんたちの美しいことと言ったら惚れ惚れする。しかし一番いい芝居をしていたのは唯一の男優東京ディスティニーランド氏だった。役が良かったのか役者が良かったのかは分からないが。

2012/10/20-19:00
COLLOL「消費と暴力、そのあと」
LIFT/当日清算3000円
劇作・演出:田口アヤコ
出演:菊地奈緒/宍戸香那恵/汐見鈴/杉亜由子/松本みゆき/東京ディスティニーランド/八ツ田裕美/田口アヤコ
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菅間馬鈴薯堂「天空への途」

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 老人ホームから抜け出した老婆六人が、天の岩戸を求めて夜の東京スカイツリーに忍び込む。カッパみたいなペンギンが出てきたり、懐かしい雰囲気のCMが再現されたり、古き良き時代のような演出なのにスカイツリー。何を描こうとしたのかは最後まで掴み損なった気がするが、なんとなく優しい気持ちは伝わってきた。

 神話では岩戸の前で裸踊りをして天照大御神を誘い出したと言われるが、この老婆たちは面白おかしい歌会をやってみせる。そのシーンがまた相当長い(作品全体の長さに対して)。面白いんだけど、その意図がしばらくわからなかったので、一体この芝居の本筋はどこなんだと不思議だった。

 東京スカイツリーにはまだ登っていない。登る時はきっとこの話を思い出すだろう。天の岩戸は見えないだろうけど。

2012/10/20-15:30
菅間馬鈴薯堂「天空への途」
王子小劇場/劇場支援会員
脚本・演出:菅間勇
出演:稲川実代子/熊谷ニーナ/辻川幸代/黒岩三佳/板倉美智子/瀬戸口のり子/千田里美/堀暁子/代田正彦/西山竜一/舘野完/村田与志行/岡ア智浩/高橋康則/吉川湖
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2012年10月14日

犬と串「さわやかファシズム」

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脳みそ、溶かしちゃうぞ!
さよなら早稲田、また来て王子!
天下無双のアイドル劇団、犬と串がやって来る、
魅力的な出演者と贈るのは、新感覚!
専制的(ファシスティック)で不謹慎(インモラル)、
だけど超絶ハッピーなハートウォーミング・ナンセンス。
個性なんて捨ててさ、ひとつになろうよ。
この秋、コメディはひとつ上に次元へ。
(チラシより)

 タイトルからもわかるように、昨今の政治を風刺するかのようなエピソードが満載。しかし一番のテーマは「同調圧力」だろう。展開の要所要所で、登場人物が周囲からの同調圧力で不本意な行動を強いられる。それを見物していたら、最後には観客に対してもそれをやったのだ。

 ラストシーンでは舞台上の人物たちと共に観客全員が立ち上がってサイリウムを振る。同調圧力に逆らえない人々の姿を笑ってるお前らだって同じだろ、という問いかけをしていたんだと思う。正直そこで逆らって座っていようかとも逡巡したが、結局私も逆らえなかった。ある意味、後味の悪い観後感だ。作品が悪いわけではないが。

 犬と串はエログロでナンセンスのように見せかけて、やはり早稲田の劇団だなと思わされる時がある。この作品でもそうだった。なんとなく笑いの質がインテリ臭い。それは作品側だけでなく観客が笑うタイミングもそうなのだ。「頭のいい人が下品なことをやって、それをお仲間が喜ぶ」という図式が透けて見える。そこを脱却できるかどうかがこの劇団の次のステップへのハードルだと思う。

2012/10/14-13:00
犬と串「さわやかファシズム」
王子小劇場/当日清算2500円
作・演出:モラル
出演:満間昂平/鈴木アメリ/藤尾姦太郎/堀雄貴/萩原達郎/帯金ゆかり/一色洋平/後藤慧/石黒淳士/竹田有希子/竜史/澤田海/岸晃太朗/佐藤拓之
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2012年10月13日

熱帯「今、逃げる」

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ふたりの男は逃げ出した。それは、さらなる逃避のはじまりだった。
ソリの合わない同僚、戸越と住田は得体の知れない倦怠感に襲われて恋人継美を待つ三間坂の車に乗り込んだ。
知らない街に逃げ込むたびに、またもや逃げるハメになる。
刹那な逃避の連続は、彼らの運命をも変えていく。
(チラシより)

 理不尽な仕事にキレた二人が会社を飛び出して知らない街から街へ。巻き込まれた三人の男女を含めた五人のロードムービー。ある意味オムニバス的な構成で、それぞれの街のエピソードはなんとなく既視感があった。

 ロードムービーらしく、最初はみんなダメな人なんだが、だんだん成長していく。最終的には当初の目的などすっかり忘れているのだが、新しい日常にそれぞれが一歩踏み出して行く。特に感動的というわけでもないし、演出はちょっと背伸びした印象が否めないが、悪くはなかった。難を言うと、次から次へと逃げていく話なのにちょっとスピード感がなかった点。

2012/10/13-19:00
熱帯「今、逃げる」
サンモールスタジオ/当日清算3500円
作・演出:黒川麻衣
出演:芳賀晶/西原誠吾/松本大卒/松尾マリヲ/奥村香里/深澤千有紀/川西佑佳/林田麻里/篠原トオル/市村美恵/上松コナン/月野木歩美/甘粕阿紗子/松浦英市/西本泰輔
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乞局「傘月」

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私たちの家は、干からびました。
それでも今日も、シトシトと不純物混じりの雨が降り続けている。

汐が引いて篩(ふるい)にかけられた後、どこもかしこも砂漠化が進んでいる。
駅も、学校も、公園も、家庭も。
我が家なんてものは、そんなに確かなものなのか。
ある夫は、自転車で家を出たまま戻らず営業に赴き、
あるボランティア一行は、自分たちの家を空けたまま、その地から離れられず、
ある姉妹は、家を飛び出し、たまたま出会った男と地下室で過ごす羽目になり、
また、ある弟は姉に同行し、姉の代わりにはぐれた姉の夫を捜している。
一方、残された地元民は、瓦礫の山となった自分たちの土地を片付けている。

帰るべきか、またはここに残って新しい我が家を作るか、
地続きでないこの国で新天地を目指すことはできるのか。
そこがダメだったら今度はどこへ行こう?
(チラシより)

 前回のEXPOが短編オムニバスだったので久々のまとまった乞局ワールド。何があったか多くは語られないが、なんらかの大災害が起きて荒廃した土地で暮らす人々を描いている。なんとなく震災を感じさせるし当然それは意識しているだろうが、あくまでもそれはヒントを得た程度のものであり、独特のカラーに消化されている。

 大半の登場人物がどこか歪んでいるのが乞局の特徴だと思うが、今回は状況が過酷ゆえに人物の歪み方は控えめで、「あんな所にいたら誰だってこのくらい歪んでしまうだろう」と感じられる程度だった。毒々しい話が好きな乞局ファンにとっては物足りなかったかもしれない。

 しかし墨井鯨子(すみい くじらこ、最近やっと読み方がわかった)や石田潤一郎、三橋良平といったいつもの顔ぶれのたまらない気持ち悪さ(褒め言葉)はいかんなく発揮されていた。そしてラストシーン、空から降ってくる水を口で受け止めながらブルブルする三人の姿は、まったく意味がわからない不条理さにゾクゾクした。

2012/10/13-15:00
乞局「傘月」
SPACE雑遊/当日清算3200円
脚本・演出:下西啓正
出演:石田潤一郎/岩本えり/下西啓正/墨井鯨子/田中のり子/三橋良平/河西裕介/佐野陽一/村木雄/稲葉佳那子/川崎桜/笹野鈴々音/田口朋子
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2012年10月06日

MU「いつも心だけが追いつかない」

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どこにでもある高校。 どこにでもいる教師・安田は、変身願望の末、自宅で妻の服を着ては女装していたが、クローゼットを全て着尽くして、困り果てていた・・・。

ある朝。 昨夜遅くまで女装のしすぎで朦朧としていた為、職員室に忘れ物で保管してあった「女子の体育着」にふと、手を伸ばしてしまう。持ち主である女生徒が、そのあられもない姿を写メってしまうことも知らずに・・・。
そして女生徒も、安田と奇々な恋に落ちることを知らずに。

一介の変態教師を脅す、女子高生のプラトニックを描く。
信じたいものしか信じないひとたちの会話劇。
(チラシより)

 高校の職員室を舞台に、個性的な先生たちとちょっと困った生徒の悲喜劇が展開する。生徒役を演じた二人の実年齢はいくつなんだろうか?冷静に見ればそれなりの歳なんだが、いかにもこんな高校生いそうだなと感じられる好演だった。そして主人公は教え子の体操服をこっそり着てしまう変態教師なのに、なんだかよくわからないほほえましさを感じた。

 職員室の机なのに真っ赤なテーブルクロスが敷かれているのが奇妙に感じられましたが、Twitterでそうつぶやいたら演出家のハセガワアユムさんから「あの限られた空間での華を添える感じや、あえての違和感といった感じでしょうか」というお返事をいただきました。なるほど、確かにあれが地味な色だったらリアリティはありますが舞台としての印象は鈍くなったでしょう。そういうセンスはさすがだと思います。

 東京の乃木坂という比較的高級なエリアに立地するCOREDOという劇場。初めて行きましたがバーが併設されていて良い感じです。今回は食事や酒を楽しむ時間がありませんでしたが、機会があったら利用してみたい場所でした。

2012/10/06-19:00
MU「いつも心だけが追いつかない」
COREDO/当日清算3300円
脚本・演出:ハセガワアユム
出演:村上航/小園茉奈/古市海見子/渡辺まの/杉木隆幸/岡山誠
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劇団子供鉅人「幕末スープレックス」

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時は幕末ニッポン。ペリー来航に、世の中は天地がひっくり返るスープレックス! 愛をふりまく義賊・鼠小僧ラブ吉は江戸最後のハリツケにより世界の愛の元締め“きりすと”になることを目論み、一方、お松・お竹・お梅の生き別れ三人姉妹が再会を祝う雛祭りの日には桜田門外で大老の首が飛び、はたまた一方では、幕府お抱え忍軍がお堀の掃除をさせられるのであった! そんな末世を生きる人々の思いがええじゃないかの狂乱踊りに呑み込まれてゆくなか、徳川幕府の御用金20万両が闇と消えた・・・!!!
(チラシより)

 タイトルやチラシ画像から内容が全く想像できなかったが、概ね時代劇だった。子供鉅人が時代劇をやるのは初めてということだが、幕末の混乱期、不遇だがひたむきに生きた三姉妹の物語。不幸を吹っ飛ばす勢いの猥雑と滑稽と人情がほどよく混じり合い、2時間20分と少々眺めだが飽きない舞台だった。

 大阪公演はHEP HALLだったので、それに比べたらザムザ阿佐谷は狭い。比べたわけではないのでどうモディファイしたかわからないが、ぎゅうぎゅうに詰めた感じだった。息がかかるほどの距離で演じられる人情舞台、上から降ってくるような生演奏の音楽。役者は狭くて大変だったろうが、観客としては凄まじい凝縮感が楽しめた。

 ただ、いつもの子供鉅人が持つ幻想的な世界観はやや控えめだった。その代わりが時代劇のエッセンスだったのだろう。これはこれで新しい一面が観られた気がしてよかった。

2012/10/06-14:30
劇団子供鉅人「幕末スープレックス」
ザムザ阿佐谷/当日清算3000円
作・演出:益山貴司
出演:キキ花香/影山徹/小中太/益山貴司/益山寛司/億なつき/林裕介/大歳芽里/一川幸恵/岡野一平/ミスター/益山U☆G/尾場瀬華子/ぎぃ子/小林欣也/小林紀貴/クールキャッツ高杉/小嶋海平/永沼伊久也/東ゆうこ/三ッ井秋/山田春江/音楽
生演奏:イガキアキコ(ヴァイオリン)/宮田あずみ(コントラバス)/中林キララ(ギター)/ワタンベ(ドラムス)/かんのとしこ(アコーディオン)/三原智行(トロンボーン)
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2012年10月05日

劇団鹿殺し「田舎の侍」

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お前の心を滅多切り。

その男、厳格なる武士の家の出身。
つまり武家の出。
生まれながらに金色の髪をもち、
鋭い眼光は岩をも砕く。
三つで初めて剣を持ち、
十でとうとう師範代、
十二でさらに強者求め、
道場破りの旅に出る。
十五で女を知ってから、
女人も童も滅多斬り。
由緒正しき武家の出、「田舎の侍」。
(サイトより)

 鹿殺しの時代劇は初体験だが違和感はまったくなかった。むしろ時代劇というテーマが鹿殺しのエンターテイメントに絡め取られた作品だと言えるだろう。ただ、歴史上の大物がゾロゾロ登場したり、主人公も田舎の侍と言いつつ終盤で出生の秘密が明らかになると実は大物の血を引いていた、などという所は少々安直という印象が否めない。

 しかし美津乃あわ演じる剣の先生や菜月チョビ演じる姫様はいいキャラクターだった。美津乃あわの圧倒的な存在感がいかんなく発揮されていたが、菜月チョビと配役を逆にしてもそれなりに面白い絵になったんじゃないかと思う。

 そして丸山厚人の声量には惚れ惚れした。ああいう声にはとても憧れる。いいなあ。

2012/10/05-19:00
劇団鹿殺し「田舎の侍」
駅前劇場/当日清算4200円
作:丸尾丸一郎
演出:菜月チョビ
出演:オレノグラフィティ/丸尾丸一郎/菜月チョビ/山岸門人/橘輝/傳田うに/円山チカ/坂本けこ美/山口加菜/水野伽奈子/鷺沼恵美子/浅野康之/峰ゆとり/近藤茶/丸山厚人/山本光二郎/美津乃 あわ
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