2011年10月01日

壁ノ花団「ヤングフォーエバー」

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あるとき王冠を頭に載せた男が女を連れてやってきた。王様だと言っている。
そしてこの女は私の妻だと言っている。
王様は言葉を教えてくれ、王国のすばらしい暮らしぶりを教えてくれたので、そのおかえしに仕事を教えてやった。
人の数を減らすというのがわたしの仕事だが、あまり減らしすぎたのでちょうどやることがなくなっていたのだ。
王様はなかなか覚えない。かわりに覚えた女が間違って王様を減らしてしまう。
王冠が残る。ちょっと頭に載せてみる。
(チラシより)

 感情を抑えて淡々と物語が綴られていく様子はどこか朗読劇のような雰囲気がある。過去に観た壁ノ花団の公園も多かれ少なかれそんな面があったと思う。気を抜くと眠りに落ちてしまうようなゆったりとした時間が流れる感激体験。それでも退屈という印象は特に受けないのが、さすがは京都の劇団だ。偏見だけど。

 だから3分の1は寝ていたし、3分の1はセリフをあまり聞いていなかったから、何がどうなったのかはよく覚えていない。表面的に語られたものとは違う何か深遠なテーマが隠されていたのかもしれないが、気づかなかった。王様とお妃様は本当に王様だったのか、そう思いこんでる狂人だったのか、村の男は本当は何者だったのか、疑いだしたらきりがない。

 でもそんな裏とか奥は別になくて、見えたものがすべてだと言われてもそれはそれで受け入れられるだろう。

2011/10/01-19:30
壁ノ花団「ヤングフォーエバー」
王子小劇場/当日券3500円
作・演出:水沼健
出演:金替康博/岡嶋秀昭/高坂勝之/青山哲也/福谷圭祐
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

秋だ一番!プラザソル腹筋善之介まつり「再演!! 熱血!夜間学校クラブ!略してヤガク!」

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夜間学校に通う生徒が、バレーボールで強豪校と対決!?先生!私達バレーボールやった事ない!
(チラシより)

 舞台装置は無く、すべてを役者の体で表現するパワーマイムの手法をとる。タイトルからもわかるようにとにかくパワフルでエネルギッシュで、物語も青春ドラマの熱血部分を抽出したような濃いものでした。

 全体を見渡せるように少し後ろの席で観たのですが、こういう勢いのある舞台は最前列でかぶりついて観るのが正解でしょう。多分、役者の汗も飛んできますが、それも舞台ならではの楽しみだと思います。

 ちょっと気になったのは、「熱血!夜間学校クラブ!略してヤガク!」というタイトルを叫ぶシーンがかなり多かったこと。最初はいわゆるタイトルコールでわかるのですが、クライマックスシーンでタイトルを叫ぶのは何だか変な気がしました。

 会場のプラザソルは川崎駅の北側に五年前にできたラゾーナ川崎の中にある劇場です。私の今の家から一番近い小劇場だと思いますが、実は今回初めて足を運びました。ちょっとわかりにくい場所ですが中はさすがに新しくて綺麗です。椅子も座りやすくて快適でした。

2011/10/01-14:00
春だ一番!腹筋善之介まつり「熱血!!夜間学校クラブ!略してヤガク!」
ラゾーナ川崎プラザソル/当日券3000円
作・演出:腹筋善之介
出演:杉森裕樹/西沢夏子/延田知香/中西浩/石谷力/内山正則/鈴木杏莉/川野巴里絵/西島美都子/小関佳奈子/小泉みのり/里見駿/佐山知範/大山武史/高坂雄貴/腹筋善之介
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posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする