2010年12月25日

miel(ミエル)「こ こ  ち   り」

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 7人の作家が戯曲を提供し、7人の役者が演じる。ミステリアスな物語もあればダンス要素が強いパフォーマンスもあった。それぞれ個性的な内容であり演出手法もまったく違うが、白で統一された衣装とシンプルな舞台により、どこかしら共通の印象を受けなくもない。まあ単に同じ役者だからかもしれないが。

 アトリエセンティオは普通の民家を改造したと思われる小さな劇場であり、その舞台スペースは7人でもいっぱいになるほど狭い。客席との距離も近い。そういう環境も手伝ってか、舞台から紡ぎだされる世界に飲み込まれる感覚は強い。残念ながら比較的後ろの席に座ってしまったが、もし最前列で観ていれば本当に包み込まれる心地良さが味わえただろう。

2010/12/25-19:30
miel(ミエル)「こ こ  ち   り」
アトリエセンティオ/前売券3080円(郵送料込み)
脚本提供:赤澤ムック/上田誠/上野友之/加東航/佐藤久/ほさかよう/本田誠人
出演:柏原直人/齋藤陽介/廿浦裕介/花戸祐介百花亜希/菊池佳南/金崎敬江
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さいたまネクストシアター「美しきものの伝説」

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無名の若き俳優たちのエネルギーと情熱が舞台上に炸裂した、
圧巻の旗揚げ公演から1年。
さらなる成長を遂げた彼らが、今度は大正時代を駆け抜けた
変革者たちの物語に挑む!
(チラシより)

 観に行ったきっかけは名古屋の小劇場でよく見かけてファンだった女優さんが出演していたからですが、観るのは女優ではなくあくまでも作品全体。正直、お目当ての女優さんがどれなのかよくわかりませんでした。

 演出はさすが蜷川幸雄。と言っても彼の演出作品を観るのは初めてですが、高い評価を得ているのはよくわかります。全体にとても美しく仕立てられており、小劇場のギクシャクした稚拙な印象はかけらもありません。舞台に使われた透明な箱の使い方などは惚れ惚れするものがありました。

 ただ個人的には好みではない。あまりに上手く作られているため、映画を見ているような現実感のなさを感じてしまうのです。劇場サイズが特に大きいわけではないのに、役者の息遣いが伝わってこない。そこに生身の人間が立っている感覚が得られないのです。好みの問題でしょうし、本当にハイレベルなものを味わう感性が私にはないのかもしれませんが。

2010/12/25-13:00
さいたまネクストシアター「美しきものの伝説」
さいたま芸術劇場/前売券
作:宮本研
演出:蜷川幸雄
出演:浅場万矢/浦野真介/江間みずき/大橋一輝/川口覚/熊澤さえか/小久保寿人/佐々木美奈/周本えりか/鈴木彰紀/手打隆盛/土井睦月子/中村朕紗友/西村篤/隼太/深谷美歩/堀源起/松田慎也/茂手木桜子/本山里夢/横山大地/露敏/原康義/横田栄司/飯田邦博/ほか(さいたまゴールド・シアター)
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2010年12月18日

15 Minutes Made Volume 10

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900秒で支度しな!
6つの団体が15分ずつの短編を一度に上演するオムニバスイベント『15 minutes made』。記念すべき第10回目の開催となる今回も、小劇場界の主人公たる魅力的な面々が大活躍!各団体が繰り広げるたった900秒の劇世界が、あなたの心の奥に囚われた少女的部分を救い出すこと請け合いです!天空の城に程近い劇場、池袋シアターグリーン5階にてお待ちしております!
(チラシより)

 15分というのは作家の腕試し的な短編としてちょうどいい長さと思われる。伏線を張って種明かしする構成が可能な長さはあるし、体力勝負で動き続けることも可能なほど短い。感情移入させて泣かせることができる程度には長いし、ギャグの連発でずっと笑わせ続けられる程度には短い。

 実際、面白いほどバラエティに富んだ6劇団が揃っていたと思う。同様に複数の劇団が参加する企画は他にもいくつかあるが、その中でも一番スマートに構成されてうまくいっていたのではないだろうか。さすがに10回もやっているだけのことはあると感心した。

少年社中「『僕ら』と『ノストラダムス』の1999年の大晦日」
作・演出:毛利亘宏
出演:堀池直毅/井俣太良/大竹えり/岩田有民/加藤良子/山川ありそ/内山智絵/竹内尚文

ぬいぐるみハンター「血がみどり」
作・演出:池亀三太
出演:浅見臣樹/萱怜子/浅利ねこ/猪股和麿/神戸アキコ/こじまゆき/八幡みゆき/丸石彩乃/湯口光穂/長瀬みなみ

トリコ劇場「君とは無理」
脚本・演出:米内山陽子
音楽:尚人
出演:芝博文/田中千佳子/中村貴子/小山待子/成川和也

世田谷シルク「model:unkei」
脚本・演出:堀川炎
原作:夏目漱石「夢十夜 第六夜」
出演:大竹沙絵子/前園あかり/下山マリナ/堀川炎/石井舞/野村美樹/原瑞穂/大谷倫之

田上パル「ミートくん」
作・演出:田上豊
出演:松高義幸/平岩久資/二宮未来/安村典久/猪瀬青史/高麗哲也/角梓/南波早/松田裕一郎

Mrs.fictions「東京へつれてって」
作・演出:中嶋康太
出演:岡野康弘/黒木絵美花
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北京蝶々「あなたの部品リライト」

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二度目の東京オリンピックを半年後に控えた冬の日。
片足の無いランナーや、上半身の爛れた歌手が通うリハビリ施設に
両手両足を失った自衛官がやって来る。
彼は、自分をもう一度戦場で戦えるようにしてくれと義肢装具士に依頼する──。
(チラシより)

 手足も顔も本物以上が普通に供給されるようになっている近未来?の話。動力付きの“新型義足”を使えば速く走れる。人間よりずっと強くなって戦える。それを拒むランナーと、求める自衛官。そして顔を改めれば他人にもなれる時代に、あこがれの実現はどこまで許されるか?

 提示されるテーマは「生身を超える義体はどう扱われるべきか」「自分の体とはどこまでを言うのか」の2点(と解釈した)。いずれも、考えるほど答が出なくなるだろう。つまるところ、本当の自分、あるべき自分、その定義の模索。

 哲学的にならざるを得ない視点だが、舞台作品としてはそんな気負いなく楽しむことができました。どう展開するのか全く先が読めず、予想外の伏線などもあり、ドキドキしながら観劇。

2010/12/18-14:30
北京蝶々「あなたの部品リライト」
ギャラリールデコ4F/前売券2500円
作:大塩哲史
演出:黒澤世莉
出演:森田祐吏/岡安慶子/田渕彰展/帯金ゆかり/酒巻誉洋/菅野貴夫/横道毅/木村キリコ/熊川ふみ/金子久美
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2010年12月12日

劇団あおきりみかん「オンナの平和」

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モテちゃう?
女は激怒した。
何故、男は不毛な戦いを繰り広げるのか。
何故、男は見栄を張るのか。
何故、男は私に見向きもしないのか。
何故、男は男なのか。
何故、私は女なのか。
何故の嵐が解消されなきゃ、
腹の怒りはおさまらぬ。
かくして女は走り出した。
永久不滅の『女の平和』を求めて。
そう、いつの時代も変わらない。
ギリシャも源氏も大奥も、なんのその。
男に執着する女が繰り広げる、
しつこくねちっこい疾走喜劇。
(チラシより)

 「モテタイんですけど!ハーレムを作りたいんですけど!」と叫ぶ大屋愉快はさほど意外ではないが、それを中心に据えた構成は「鹿目さんに何かあったのか!?」とドキドキした。タイトルは明らかにアリストファネスから拝借していると思うし、オマージュ的な部分もあった。が、それより何より、数年前に観た時と比べてずいぶん作風が変わっていたことが印象的。

 以前はもっと具体的なセットで起承転結や伏線の練られたストーリー展開だったと思うが、今回はセットも内容も登場人物も抽象的なもの。シンプルな形の大道具を様々なものに見立ててなめらかに場面転換していく手法はかなり洗練された印象を受けたので、今回が初の試みというわけではないだろう。

 これはこれで悪くはないが、個人的にあおきりみかんに期待するのは昔のスタイルだ。もっとほのぼのと、初心者にも安心して観せられるのがあおきりみかんというイメージ。劇団が長く続けていく中では変化や挑戦も必要なのだろうけれど、確立したスタイルを守ることもまた大事なのではなかろうか。

 まあ、単体として観る分には十分面白かったのですが。

2010/12/12-17:00
劇団あおきりみかん「オンナの平和」
シアターグリーンBIX IN BOX THEATER/当日券2800円
作・演出:鹿目由紀
出演:大屋愉快/松井真人/とみィ/鹿目由紀/手嶋仁美/みちこ/中元志津/松野有加里/近藤絵理/菊地理恵/木村仁美/登澤良平/正手道隆/山内庸平/花村広大/篠原タイヨヲ/山中崇敬
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笑の内閣「非実在少女のるてちゃん」

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阿佐ヶ谷立秀高校教諭・津川道久は、婚約者の父である都議会議員の命により、東京都青少年健全育成条例の成立のため側面支援をしていた。
そんな彼の不安は、教え子の不祥事により条例が不成立にならないかという事。そのため、下劣な漫画ばかり描いている漫画研究会に廃部を命じる。
途方にくれる漫研の面々──その前に現れたのは、
漫画の世界からやってきた“非実在少女のるてちゃん”!!
果たして、のるてと漫研部員は条例成立を阻止することが出来るのか!?
(チラシより)

 実際に都議会で審議され物議をかもしていた東京都青少年健全育成条例について、なぜか京都の劇団が真正面から取り組んだ作品。6月に否決された案で使われていた「非実在青少年」という単語が作品のタイトルの由来になっている。本作品を東京で上演するにあたって最初に申し込んだ劇場から断られたという事件もあり(実際は単なる行き違いだったようでもあるが)、なにかと話題になった。

 笑の内閣は舞台上でプロレスをやることで知られており、「演劇」という観点で見るとかなりイロモノ劇団だと言えるだろう。辛口で言えば学芸会レベルの演技だが、目標に対して技量が不足しているのではなく、そもそもそういう芝居を目指しているようだ。

 本作品もあいかわらず学芸会的なノリで芝居は進むが、最終的には舞台上で討論会が行われ、上述した条例について賛否両論が繰り広げられる。作者は明確にこの条例に反対しているので反対派側を善玉にしてはいるが、賛成派の主張もきちんと語らせていたことは評価できるだろう。

 残念ながらこの講演のすぐ後、12月15日に都議会は条例案を可決した。施行は翌年7月1日である。

2010/12/12-13:00
笑の内閣「非実在少女のるてちゃん」
シアターKASSAI/当日券2500円
作・演出:高間響
出演:伊集院聖羅/かどや純正/中谷和代/上蔀優樹/金原ぽち子/菅原タイル/由良真介/眞野ともき/小林真弓/本宿渋味/浪崎孝二郎/栗山万葉/合田団地/高間響/ピンク地底人2号/藤井麻理/嵯峨シモン/D.J/末山孝如/臼田泰如
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2010年12月11日

国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常アリ」

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解散以上の異常が、どこにあると思いますか。
(チラシより)

 長編の「〜異常ナシ」を昼に観て、同じ日の夜に「〜異常アリ」を観劇。短編4作品の個別のタイトルは『さっき終わったはずの世界』『テンパってる奴』『三鷹の女』『三鷹の男』。最初の2つは普通のストレートプレイで、後の2つはモノローグ調の語り芝居(そんな言葉があるか知らないけど)。

 芝居の構造としては『テンパッてる奴』の多重どんでん返しがよくできていると思ったが、個人的に一番好みなのは『さっき終わったはずの世界』。地球を事務的に滅亡させにきた宇宙人と、振り回されるカップルの話で、3人の出演者がいずれも濃いキャラクターで面白かった。

 『三鷹の女』と『三鷹の男』は芝居というより朗読で、特に後者はなんだかハマカワさんが素でしゃべってるような雰囲気もあって混乱しました。本当に結婚するのかと思った。

2010/12/11-19:00
国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常アリ」
サンモールスタジオ/前売券2500円
脚本:友寄総市朗
演出:谷賢一
出演:浅倉洋介/田中美希恵/中村梨那/佐野功/東谷英人/西尾友樹/野田裕貴/さいとう篤史/伊神忠聡/ハマカワフミエ
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国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常ナシ」

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そして、
世界を滅ぼせるスイッチだけが手元に残された。
(チラシより、全文は続きを読むに)

 国道五十八号戦線の解散公演。長編1作と短編4作が並行して上演された。短編のひとつ以外は再演であるが、演出は劇団外の谷賢一なので初演とは色々と異なっているだろう。残念ながら初演を観ていないので比較はできないが。

 全体にものすごく長台詞の多い戯曲で、役者の実力が如実に出てしまう舞台だと思った。個人的には、もっと少ない台詞に凝縮されている作品が好みだ。ある程度以上に長い台詞では、演技がおいてけぼりになる場合が少なくない。残念ながらこの作品でもすべての役者が常に演技できているわけではなかった気がする。

 本作「〜異常ナシ」は長編で、核の発射ボタンを手に入れた沖縄の若者とそこへ来た政府の役人の話だ。その他にウタというスピリチュアルな人物も出てくるが、そこは少々滑稽に描かれている。脚本を書いた友寄総市浪は沖縄出身とのことで、自分の体験や想いが反映されているのだろうか。

2010/12/11-13:00
国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常ナシ」
サンモールスタジオ/前売券2500円
脚本:友寄総市浪
演出:谷賢一
出演:山本卓卓/さいとう篤史/佐野功/伊神忠聡/ハマカワフミエ/浅倉洋介/詩森ろば
続きを読む:スタッフリスト・チラシあらすじ全文
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2010年12月09日

犬と串「ZOMBIE」

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悲しみは2倍に、喜びは半分に。
流星群を観測するため、とある島を訪れた大学生達。
青春を締めくくる、楽しくもちょっと切ない旅行…。
だがそんな彼らを待つのは、ゾンビと化した島の住民達だった。
犬と串×ホラー、ここに未曾有のジャンルが誕生する!!
(チラシより)

 一見すると学生劇団にありがちなノリだけの騒がしい芝居のようだが、作者の言いたかったことがそれだけでないことは伝わってきたような気がする。

 ここに登場するゾンビは単なるアンデッドではなく、日常における様々なタイプの“ウザい奴”の行動を取る。しかし何より、襲われる若者たちもまたそれぞれのゾンビ性(=ウザさ)を持ってゾンビ化していく所がポイントだろう。観る者は、自分ならどんなゾンビになるだろうかと自問せざるを得ない。

 ただ、一人だけゾンビではない娘が登場するのだが、彼女が何を表しているかはよくわからない。単なるスパイスだろうか。何か深い意味がありそうな気もしたのだが。

2010/12/09-19:30
犬と串「ZOMBIE」
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ/当日券1800円
作・演出:モラル
出演:満間昂平/鈴木アメリ/藤尾姦太郎/堀雄貴/石澤希代子/萩原達郎/廣瀬瞬/吉川順子/岡本空/佐原裕貴/内藤桃香/坂井希/津田修平/守屋雄介
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2010年12月04日

タテヨコ企画「測量」

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嬉しかったり
悲しかったり
想いってのは
面倒くさくて

だからわたし
は距離を取る
目に映らない
遠くの星まで

アメ玉くれた
あ の 人 に
食われてしま
わないように

巻き尺延ばせ
きちんと測れ
(チラシより)

 温泉旅館。父親は亡くなり母親は失踪し、三姉妹の長女とその夫が経営している。次女は家を出て写真家になり三女はまだ学生。そこに、母親からの手紙が届く‥‥

 家族の話は苦手だ。特にこういう人情ものは、自分の家族が割と淡白なので多分ちゃんと理解できていない。なにしろ私は家族で喧嘩したこともほぼ無い。しかし良い書き手は宇宙人の話だって感情移入させられる。この作品はおおむねその領域にあったと思う。

 当たり前のことだが、三姉妹を演じた女優三人がとても良かった。誰も正しくないし、誰も間違ってない、自分の立ち位置に自信を持ちきれないながらも倒れないように踏ん張っている、その微妙なバランスが良く表現されていたと思う。

2010/12/04-19:00
タテヨコ企画「測量」
笹塚ファクトリー/前売券3500円
作・演出:横田修
出演:青木柳葉魚/大塚あかね/舘智子/舘野完/ちゅうり/西山竜一/久行しのぶ/向原徹/遊佐絵里/好宮温太郎/桑原裕子/斉藤マッチュ/武田祐美子
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MONO「トナカイを数えたら眠れない」

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クリスマスは祝いません。
このケーキを食べるか否か。
ああ、大論争。MONO。

12月24日の夜。久しぶりに彼らは集まった。
クリスマスを祝わないのが彼らのルールだったはず。
しかし月日は流れすっかり投げやり。もう流されてしまいたい。
いや、諦めていいのか? 踏ん張って普通に過ごそうよ。
雪の降るクリスマスイブに……大論争が始まった。
(チラシより)

 学生時代の仲間が毎年クリスマスに集まってクリスマスを拒絶するという背景がすでに滑稽だが、女性陣の冷静さとケーキ職人の変人ぶりによるコントラストで物語に厚みが出ている。憎めない程度にちょっとおかしな人達が繰り広げる、真剣だけどくだらないドタバタ劇。

 ‥‥という分析などする方が野暮だろう。よくできたコメディは全身で乗っかって楽しめばいい。MONOはいつもそうだ。背景に深遠なテーマがあるような気もするが、だからこそ観客は安心して笑えるのだと思う。

2010/12/04-15:00
MONO「トナカイを数えたら眠れない」
座・高円寺1/前売券4000円
作・演出:土田英生
出演:水沼健/奥村泰彦/尾方宣久/金替康博/土田英生/亀井妙子/山本麻貴
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三重奏:フレミングの左手

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 三劇団が30分ずつのショーケース公演。ギャラリー・ルデコの打ちっぱなしコンクリートの醸し出す雰囲気もあってか、いずれの作品もどこか現実・現代からずれたような印象を受ける物語だった。公演情報によると「青春」を共通テーマにしたとのことだが、テーマにするにはあまりにも大きな言葉だ。

 30分という長さは、起承転結のある物語を描くには短いが、凝縮するにはちょっと長い。そのため作品の描きこみ方は難しかったのではと思われる。CASSETTE「Winter2020『TRACK3』」は比較的地に足がついた印象の作品。劇団820製作所「せーの」と桜姫のお遊戯草子「引き出しの中の図形譜」はそれに対して幻想的な雰囲気を重視している印象があった。

2010/12/04-12:00
「三重奏:フレミングの左手〜赤ちゃんができました サヨナラ 14才のアタシより〜
ギャラリールデコ4F/前売券2500円

劇団820製作所「せーの」
作・演出:波田野淳紘
出演:洞口加奈/金田恵/遠谷ゆき乃/加藤好昭

CASSETTE Winter2010「TRACK3」
作・演出:シブサワホタル
出演:朝廣亮二/真宮立佳/伊勢潤哉

桜姫のお遊戯草子「引き出しの中の図形譜」
作・演出:笠島幸子
出演:青木映樹/田中康予/坂口十/杉山明世
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