舞台はどこかにあるバーの店内。その床には店をふたつに分けるように、(チラシより)
うっすらと線が引かれている。ここは国境線上にあるバーなのだ。
国境線といっても、そんなの誰か上の知らないやつらが決めたこと。
僕たちはそこを自由に行き来できるし、その線でわけられた『種類』を気にしない。
してい な かった・・・
よね?
DRMATiC STATiONはmixiの同名コミュニティを中心に作られた劇団。私自身もコミュニティメンバーには入っていますが、本作の制作過程にはまったく関与していませんが、公演は観ておこうと足を運びました。
主催者が作・演出・主演を勤めるという、典型的な小劇場演劇。終演後に帰って行く観客を役者たちが見送る光景は久しぶりに感じます。名古屋にいた頃はほとんどの劇団がやっていたのですが、地域性なのか時代が変わったのか、どちらでしょうか。名古屋では今も行われているのか観に行けばいいのですが、すっかり遠くなっています。
閑話休題。主催者とは以前一度だけオフ会でお会いしましたので一応知人で、その時の印象ではもっとキャピキャピした恋愛劇を想像していましたが、意外と重い内容を含んだ話だったので驚きました。
物語の舞台は「黒」と「白」の境界線上にあるバーで、店の中央に引かれた赤い線が境界を示しています。この黒と白、そしてわずかに語られる「赤」は単純に架空の国境かもしれませんが、ゆるやかに共存しながらも些細なきっかけで対立が表出してしまう、何かの区分の暗喩のようにも思われます。そういう区分は色々あるわけです。
経験豊富な役者陣というわけではないと思われるので、色々とアラはありましたが、まずまず面白く観られる芝居だったと思います。
なお、会場となったステージプラスはオフ会の会場になった場所なのでそれ以来何度か行きましたが、観劇に行ったのは今回が初めてです。横幅が狭いので演出に制約があると思いますが、この作品はうまく使いこなしていました。
2008/11/29-18:30
DRAMATiC STATiON「マーブル・チョコレイト」
STAGE+PLUS/前売券1500円
作・演出:ノマユミカ
出演:渡邉裕史/安藤優/西村州平/有村智子/宮本果実/高馬悠一/ノマユミカ/丸山銀也