一貫した物語があるわけではなく、ほのぼのとした日常の微妙な事件をのどかに描く。ネタは今風だが雰囲気が昭和なのは、田舎町という設定だからか。それなりの年齢層なら観ていて嬉しい。ジル豆田の奇妙な動きが印象的。
2003年12月28日
てんぷくプロ「パーマネント・ピース」
商店街の一角の、銭湯の脱衣所を改装した芸能プロダクション事務所。なかば町の住民のたまり場になっているその場所で繰り広げられる、雪の年末の数日間。
一貫した物語があるわけではなく、ほのぼのとした日常の微妙な事件をのどかに描く。ネタは今風だが雰囲気が昭和なのは、田舎町という設定だからか。それなりの年齢層なら観ていて嬉しい。ジル豆田の奇妙な動きが印象的。
一貫した物語があるわけではなく、ほのぼのとした日常の微妙な事件をのどかに描く。ネタは今風だが雰囲気が昭和なのは、田舎町という設定だからか。それなりの年齢層なら観ていて嬉しい。ジル豆田の奇妙な動きが印象的。
2003年12月20日
超光速TOY SOLDIERS「風の末裔〜ZERO, Sky High〜」
太平洋戦争末期。飛行訓練隊のゼロ戦とその見習いパイロット達も実戦の場に出て米軍機と戦う。やがて特攻の指令が下り、ドイツからもたらされた人工知能を搭載した彼らは、巨大兵器に向かっていく。
超光速トイソルジャーの最終公演。有終の美を飾るにふさわしい力強い舞台だった。飛行機を人が演じて奇妙にならないか心配だったが、違和感は最初の数分だけで、あとは自然になじめた。シリアスな場面と笑いどころが近すぎて笑うタイミングを失うことがあるなど全体に泣きの舞台になっていた気がしたのは、最終公演の感傷に飲まれてしまったからだろうか。
超光速トイソルジャーの最終公演。有終の美を飾るにふさわしい力強い舞台だった。飛行機を人が演じて奇妙にならないか心配だったが、違和感は最初の数分だけで、あとは自然になじめた。シリアスな場面と笑いどころが近すぎて笑うタイミングを失うことがあるなど全体に泣きの舞台になっていた気がしたのは、最終公演の感傷に飲まれてしまったからだろうか。
2003年12月14日
名古屋大学劇団新生「メランコリー・ベイビー」
終わりまで書いたことのない作家が書きかけている物語の中。それぞれに訳ありな登場人物たちが作家を巻き込みながら、客の来ないバーで物語を進めていく。
全体に一生懸命作っているのが伝わってくる舞台だったが、やや過剰な印象を受けた。もう少し肩の力を抜いてもらった方が、観ていて疲れないと思う。沈黙と静止の演出は使いすぎると息が詰まってしまう。
全体に一生懸命作っているのが伝わってくる舞台だったが、やや過剰な印象を受けた。もう少し肩の力を抜いてもらった方が、観ていて疲れないと思う。沈黙と静止の演出は使いすぎると息が詰まってしまう。
2003年12月13日
愛知県文化振興事業団プロデュース「アナトミア」
半地下にある医学部の解剖実習室。ある日、院生や技官たちが実習の準備に遺体を並べようとすると、解剖台の上に一人の娘が寝ていた。それからしばらくして、ひとつの遺体が消える。
演技や演出、舞台装置などは優れていたが、結末がいまいちすっきりせず、消化不良気味。あえてそうしているのだとは思うものの、観客としてどう受け止めていいかわからない。
演技や演出、舞台装置などは優れていたが、結末がいまいちすっきりせず、消化不良気味。あえてそうしているのだとは思うものの、観客としてどう受け止めていいかわからない。
2003年12月07日
独房女子更衣室「装甲天女」
生まれたばかりの守護神候補生。一人前になるために、担当する人間をピンチから救わなくてはならないという。しかし、恋してはいけないその人間に一目惚れしてしまい、結ばれるべく大奮闘! 身分(?)違いの恋の行方は。
コテコテのラブストーリーと絢爛豪華な衣装で、少女マンガ芝居ここに極まるといった感。ラストまさかそう来るとは。ただ大道具が少ないためか舞台が閑散とした印象になりがちだったのが惜しい。今回は山口仁美の怪演ぶりが印象的だった。
コテコテのラブストーリーと絢爛豪華な衣装で、少女マンガ芝居ここに極まるといった感。ラストまさかそう来るとは。ただ大道具が少ないためか舞台が閑散とした印象になりがちだったのが惜しい。今回は山口仁美の怪演ぶりが印象的だった。
2003年12月05日
メガトン・ロマンチッカー「私のことをわすれないで」
自分史だけを収蔵する図書館で暮らす男。そこに女が来て住み着く。死んだ友人の自分史を探す男女、何かを隠している男。無言の子供たち。それぞれが何かを探し、隠し、捨て、掘り起こす。
ゾクゾクする程、絵になる舞台だった。どのシーンもそのままポスターになるほど絵画的な構図を保ちながら、自然に展開していく。刈馬氏の作品を観たのは三回目だが、いつも誰が主役ということもなく全ての人物をきちんと描き込んでいると思う。ダンスもう一度見たい。
ゾクゾクする程、絵になる舞台だった。どのシーンもそのままポスターになるほど絵画的な構図を保ちながら、自然に展開していく。刈馬氏の作品を観たのは三回目だが、いつも誰が主役ということもなく全ての人物をきちんと描き込んでいると思う。ダンスもう一度見たい。