2012年04月01日

中崎町ミュージアムスクエア「NMSグレイテストヒッツ」

NMSgureitesutohittu1.jpg

NMSgureitesutohittu2.jpg

 大阪コモンカフェにて2カ月に1作のペースで上演されていた、石原正一ショーの中崎町ミュージアムスクエア。それを10本まとめて東京に持ってきたのがグレイテストヒッツ。残念ながら転勤を控えて多忙だった時期のため1作しか観られませんでした。

 無理矢理時間を作って観に行ったのが「神様それではひどいなり」。悪い芝居の山ア彬が脚本を書き石原正一が演出、出演は石原正一と突劇金魚のサリngROCK。これは脚本も演出も演技も秀逸だったと思います。

 かわいい女子と貧相なおっさんの恋話‥‥と思いきやまさかの恐ろしい裏。切ないというか怖いというか、ラスト間際、彼が彼女を殴るシーンは涙が出そうでした。

2012/04/01-14:00
中崎町ミュージアムスクエア・NMSグレイテストヒッツ「神様それではひどいなり」
こまばアゴラ劇場/当日清算3000円
脚本:山ア彬
演出:石原正一
出演:サリngROCK/石原正一
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月25日

燐光群「ALL UNDER THE WORLD」

allundertheworld.jpg

気づいてると思ってた。この世界、とっくの昔に海の底。
並に消えた国境、地上なき世界。
がらくたとたましいの区別はない。
星からの指令はあなたの記憶。
風の日も、水の日も、土の日も、火の日も。
エンドゲームは、もうはじまっている。
(チラシより)

 戯曲を解体し再構成しているという、いわゆる実験的な舞台。従って物語は分解されていて掴めない。演劇をモチーフにした舞踏のようなものだと言えるだろう。

 正直、さっぱりわからない。視覚的には変化や強弱があって眠りに落ちることこそなかったものの、私の感覚には合わなかった。

2012/03/25-19:00
燐光群「ALL UNDER THE WORLD」
笹塚ファクトリー/当日清算3200円
構成・演出:リアン・イングルスルード/坂手洋二
演出補:相澤明子
オリジナル・テキスト:坂手洋二
出演:円城寺あや/宮島健/Benjamin Beardsley/中山マリ/鴨川てんし/川中健次郎/猪熊恒和/杉山英之/松岡洋子/樋尾麻衣子/桐畑理佳/安仁屋美峰/西川大輔/鈴木陽介/武山尚史//横山展子/加藤道子/福田陽子/田中結佳/声の出演 : 大西孝洋/宮島千栄
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

芝居流通センターデス電所「ジョギリ婦人」

jogirifujin.jpg

大鋏が実にお似合いで御座います、マダム。

ご婦人足るもの、大鋏で細部を刈り取るのは嗜みと言っても差し支え御座いませぬ。
虐げられ、身体の細部を切り取られて死んだ婦人は世を憎み、
「ジョギリ婦人」として刈込鋏を手に都市を闊歩します。
婦人と出会ってはいけません。
出会ってしまったらすぐに指を全部隠して──。
(チラシより)

 ‥‥という都市伝説をモチーフにした物語。いつものように血が流れ人が殺し殺され死んでいくスプラッタな話だが、最近のデス電所の作品の中ではとても切なさや悲しさがしっかり描かれていたと思う。

 前作「ストライクバック先輩」は“嫌な奴”が前面に押し出されていたのに対し、今回は“かわいそうな親子”、とりわけ悲嘆にくれながら狂気に走った母の話だったと思う。結末はある意味救われたとも言えるが、逆に完全に地獄に堕ちたという解釈も可能だろう。

 比較的小さな劇場でしかも最前列で観たことが印象の違いになっているのかもしれない。次回からはもっと前で観るようにしたい。

2012/03/25-14:00
芝居流通センターデス電所「ジョギリ婦人」
「劇」小劇場/当日清算3500円
作・演出:竹内佑
音楽・演奏:和田俊輔
振付:豊田真吾
出演:山村涼子/田嶋杏子/丸山英彦/豊田真吾/福田靖久/浅見紘至/根田亜夢
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月18日

DULL-COLORED POP「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」

kuronekochanto.jpg

父が死に、母は見えない猫を飼い始めた。母・よし子、61歳。くろねこちゃんとベージュねこちゃん。煙草の匂いの消えた実家は発泡スチロールみたいに荒涼として、僕は知らない。僕は知らなかった、幽霊みたいな自分たちの正体を。妹と口をきくなんて、一体何年ぶりだっけ?

くろねこちゃん、どこにいるの? ベージュねこちゃん、どこにいるの?
母さんそれ猫ちがう、それ何だ、何だろうこの素敵な世界は!
(チラシより)

 基本的に家族の話は苦手で、特にあからさまな「家族の愛情」を描いているものは勘弁してほしいと思っているが、この作品はまったく美しくない家族の話なので良かった。家族に干渉することでしか自分の存在を確立できない専業主婦の母は、それによって家族から敬遠されてしまう。そして子供が自立して夫が死んだ後はどんな心境になり、どんな行動を取るのか。

 この芝居で描かれていたのは痛々しい姿ばかりで同情する気持ちも湧いてこないのだが、見限って出ていったとしても母を傷つけたいわけではない家族たちの迷いがひしひしと伝わってきた。父の遺言を読む場面とそれに続く兄妹の会話がそのクライマックスだろうか。

 アフタートークの中で、この話はハッピーエンドなのかバッドエンドなのかという話題が出て観客に問うたところ、多数派はハッピーエンドだったがバッドエンドと解する人も少なくはなかった。確かにどちらとも取れると思う。私自身はハッピーエンドに挙手した。状況はちっともハッピーじゃないけど、状況の受け入れ方は前向きだったと思ったからだ。

 しかし後味は甘辛い。

2012/03/18-14:00
DULL-COLORED POP「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」
アトリエ春風舎/当日清算2500円
作・演出:谷賢一
出演:東谷英人/大原研二/塚越健一/なかむら凛/堀奈津美/百花亜希/若林えり/佐野功
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月17日

FUKAIPRODUCE羽衣「耳のトンネル」

miminotonneru.jpg
助手席で笑ってばかりいる私 片側だけの愛を教わる 順子
みんなで一人旅。
(チラシより)

 楽しくて賑やかでセンスのいい奇妙なミュージカル。全体を通じた物語があるのかないのか、あっても別に重要じゃないのかよくわからなかったが、断片的なシーンの連続として観ても十分に面白かった。

 FUKAIPRODUCE羽衣という団体名は以前から知っていたが、どういうタイプなのかわからず観ていなかった。初めて観て、こんなに面白いならもっと早く観れば良かった!と後悔することしきり。

 もんもんとした少年時代、大人になって旅に出る頃、夜の繁華街で出会う男女、そして子供を育てる母たち、全体を通じて家族とか恋人とか人の繋がりがテーマになっていたと思う。いつもならその手の作品は苦手なんだけど、今回はとても楽しかった。

 その理由はおそらく、「こういう関係が素晴らしい」という価値観の押し付けがなかったからではないだろうか。とにかくもがいて模索して失敗したり成功したりしている人々の悲喜こもごもの姿を面白おかしく描くことだけを徹底していて、結論は特に示していない。だから誰でも楽しめる作品になっていたのだと思う。

2012/03/17-19:00
FUKAIPRODUCE羽衣「耳のトンネル」
こまばアゴラ劇場/当日清算2800円
プロデュース:深井順子
作・演出・音楽:糸井幸之介
出演:深井順子/日高啓介/鯉和鮎美/高橋義和/寺門敦子/澤田慎司/伊藤昌子/西田夏奈子/加藤律/幸田尚子/並木秀介/金子岳憲
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月11日

アガリスクエンターテイメント「異性人/静かに殺したい」

iseijinsizukanikorositai.jpg

「静かに殺したい」
大学生の連続殺人犯、笹井涼介。
ある日、彼がいつものように一目惚れした女性の死体を
解体している、そこに酔っ払ったサークル仲間が、
大勢で部屋に押しかけてきた!
何も知らずに部屋を物色する友人たち。必死に追い返す涼介。
果たして彼は、死体を隠し通すことができるのか…?
(チラシより)

 アイデアは特に目新しいものではないが、展開の運び方は面白かった。ベタなんだけど上手に構成していたと思う。ラストにちょっとしたどんでん返しがあり、感の鋭い人なら早い段階で気づいたかもしれないが、私は最後まで気づかなかったので結構感心した。

 ただ、全体的に演技演出は学生演劇っぽいガチャガチャしたもので、あまり洗練された印象はない。もっと上手い役者とセンスのある演出が揃えばかなりの秀作になりうるのではないだろうか。

「異性人」
「宇宙人」と名乗る集団が世界各地に出没しはじめ早一年。
彼らは皆、成人男性の姿をしており、
そして二人で手を繋いで活動していた。
とある事故で命を落としたはずの青年が目を覚ますと、
自称「宇宙人」の謎の男と手を繋がされていた。
 “お前を蘇生させるまで、
   私が新しい相棒を見つけるまで、
    我々は手を繋がなければならない”
片割れを失った宇宙人に告げられた、一方的なルール。
周囲の誤解を恐れた青年はその様を隠して暮らそうとするが、
噂はどんどん広まっていき…
(チラシより)

 こちらは割と斬新なアイデアの作品。宇宙人役の人が本当に人間じゃないっぽい雰囲気を出していて面白かった。そして荒唐無稽な設定の中に、差別や偏見に関するドロっとしたものを混ぜ込んでいたようだが、それが説教くさくなる寸前でコメディの枠に収まっていた。いやちょっとだけはみ出ていたかもしれないが、あくまでコメディだった。

2012/03/11-19:30
アガリスクエンターテイメント「異性人/静かに殺したい」
シアター・ミラクル/当日券2500円
脚本・演出:冨坂友
出演:浅越岳人/鹿島ゆきこ/塩原俊之/江本和広/如月せいいちろー/木村ゆう子/甲田守/後藤慧/斉藤コータ/菅谷和美/細井ひさよ/望月雅行
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月10日

桃園会「blue film」

bluefilm.jpg

あの崖の下の海は暗くうねって、
途方も知れぬ深さを誇っていたというのに、
今はすっかり引き潮で
ごろごろと無様に転がる岩の間を
麦わら帽子を被った家族連れが
潮干狩りなんかを楽しんでいる。
そら、遠くてこちらを睨んでいるのは
あれはなんて名前の鳥だったか。遥か沖合に立つ影は
まっすぐ伸ばした私の小指くらいの大きさで、
さて、どれ程の背丈なんだか、果たして鳥なんだか。
私は相変わらず旅行鞄一つ提げ、ぼんやりと、
はて、何処に立っているのか。連れの猫もいないので、
私とさっきから話してる人に聞いてみた。
見よ。
遙か遠く、何処までも続く、白い波、ひとすじ。
光速に至り、過去に届くか。
(チラシより)

 どこかの駅で電車を待つ数人の男女。思い出の中にある子供時代と、法事から帰る大人たち。それは震災から七年後。誰の思い出なのか、回想なのか夢なのか、はっきりしないまま物語が描かれる。何か幻想的な物語。

 震災と言ってもそれは阪神淡路大震災の方。大阪の桃園会が今この作品を東京に持ってきて再演した意図は色々と想像が可能だ。関東の人は今まさに震災を抱えている。この作品に出てくる人たちの境地に達するのはもう少し先のことになるだろう。

 七年後にまた観てみたい作品だ。その時自分はどんな心境にあり、どう受け止めるだろうか。

 ちなみに、この作品にblue filmというタイトルが付いている理由はよくわからない。

2012/03/10-18:00
桃園会「blue film」
ザ・スズナリ/当日券3300円
作・演出:深津篤史
出演:はたもとようこ/亀岡寿行/森川万里/長谷川一馬/橋本健司/寺本多得子/原綾華/福良千尋/大江雅子/奥野彩夏/小野亮子/阪田愛子/神藤恭平/速水佳苗/久保田智美
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひょっとこ乱舞「うれしい悲鳴」

uresiihimei.jpg

今回は『感度』を巡る舞台です。
痛がりとか、くすぐったがりとか、鼻が利くとか、耳がいいとか、あるいは、敏感肌とか、アレルギー体質とか、他人の痛みが「わかる」とか「わかんない」とか、無感動とか、不感症とか、「イッちゃうイッちゃう」とか、「マジ痛ってえ」とか、
そういう、皮膚の内側と外側をつなぐ火花の「感度」に着目した舞台を作ります。
物語は「痛覚のない男= 無鉄砲野郎」と「感度の良すぎる女=イキ過ぎ女」を中心に進みます。
二人は「感度」について常識から大きく外れてしまっていて、他人との間に埋められない溝を感じています。
お互いを「発見」してしまった二人は、世界に全く新しい何かを見出して、周囲の人間を大量に巻き込んでどこまでも突き進みます。
若気の至りの猪突猛進の果てに、うれしい悲鳴のこだまする狂喜と乱舞と絶叫の場所を目指して、進みます。
もう集大成みたいな作品は去年作ったので、ひょっとこ乱舞としての最後、行き止まりまで行ってみます。
(チラシより)

 現在の団体名での最終公演。前回公演で初めて観劇し、これは素晴らしい、今後は毎回観ようと思ったらいきなり最終公演。大爆破というので解散かと思ったら名前が変わるだけのようで一安心しました。

 物語の設定はかなり奇妙なものですが、こだわることなくあっさり説明することですんなり受け入れさせてしまう説得力がありました。別にそういう点の本当らしさを観にきたわけではないからかもしれませんが。

 前回もそうでしたが、装置や演出にとても澄んだ印象があります。整然と乱雑が交互にやってくるダンスシーンは不思議とワクワクし、観ながらニヤけてきました。

 特異な状況にあるキャラクターの独特な感情にさほど違和感なく共感できるのは、ダンスの美しさだけでなく演技力または戯曲の巧みさが寄与しているもだろうと思いました。

2012/03/10-14:00
ひょっとこ乱舞「うれしい悲鳴」
吉祥寺シアター/当日清算3200円
作・演出:広田淳一
出演:中村早香/笠井里美/根岸絵美/松下仁/糸山和則//田中美甫/渡邉圭介/稲垣干城/広田淳一/倉田大輔/西川康太郎/伊藤今人/荒井志郎/永島敬三/小角まや/熊谷有芳/榊菜津美/鈴木由里/杉 亜由子/荒木昌代/片山/ひょい/太田旭紀/山森信太郎
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月04日

川崎インキュベーター「ハイパーアトラス」

haipa-atorasu.jpg

神奈川県川崎市川崎区にとても似ている区域、「カワサキ区」
そこはドームに覆われ、
何人たりとも出入りを許されていない。
しかし区民は、ドームの中で幸福に暮らしていた。

旧JR川崎駅に研究施設を置く「メルカトル研究所」、
旧ラチッタデッラに機関を置く「カワサキスキー財団」、
そして財団の下部組織である、スーパーレスキュー隊「ハイパーアトラス」が
感情処理装置「ディスポーザー」を操り、
区民たちの負の感情を「感情ゴミ」として処理することで、
区民たちを支え守っているからだ!

だがある日、ドームの外から来たという男が現れ、
人々の生活は変わってしまう・・・!

川崎インキュベーターがお送りする第4回公演は
地域密着型SFファンタジー!
(チラシより)

 川崎インキュベーターという団体がどういうものか知らないのですが、地元の文化芸術振興団体のようなものでしょうか。合同公演ということで、普段からこのメンバーで活動しているわけではなく、イベントとして集まって作ったようです。そういう経緯と出演者35名という規模から、まあ発表会的なものかな?と思いながら観劇しました。

 予想は概ね当たっていたと思いますが、出演者の演技力にばらつきがあるのを本格的な音響と照明でカバーしており、展開はちょっとベタな気もしますが見せ場も多くて良くできていたのではないでしょうか。

2012/03/04-18:30
川崎インキュベーター「ハイパーアトラス」
ラゾーナ川崎プラザソル/当日券3000円
脚本:河田唱子
構成・演出:笹浦暢大
出演:綾水月夜/安藤友美/石戸サダヨシ/伊藤綾佳/伊藤優希/大山武史/岡朝子/蔵重智/斉藤慎介/三枝ゆきの/佐藤みつよ/里見駿/宍戸麻衣/島貫晶江/清水智未/須藤旭/田辺敬太/田原慎太郎/辻創太郎/ナラハナミ/根生夏美/ひとみまさこ/深尾尚男/藤井雅貴/布施晃/古川結衣/増渕清美/三木美毅/三森伸子/南ちえみ/森田竜介/柳田清孝/吉永麻美/龍谷真紀子/高島正典
ゲスト出演:桑野東萌/井上麻里奈/森澤碧音
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 18:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月03日

あひるなんちゃら「まあまあだったね」

maamaadattane.jpg

喫煙所で語る宇宙とロマン。でも、タバコは吸わずに、男だらけで、70分。
(チラシより)

 いつも通りまったりというかダラダラした会話の連続。まして今回は場所が喫煙所だから、なおのことしょーもない会話が続く。元同僚が宇宙に行ったという話はいきなり荒唐無稽な感じもするが、結局出てくるトークは脱力するばかり。

 なんというか、飲み会で友達がしゃべっているのを半分眠りながら聞くとはなしに聞いているような感覚で観劇していた。たまに眠くなって落ちかける。でもそれで良いのだと思う。あひるなんちゃらはそういう劇団だろう。マジメに聞くほど中身のある会話でもない。

 今回は男性ばかりということで、いつも締めている黒岩さんがいなかったのは残念だが、まあそういう時もあっていいさね。

2012/03/03-15:00
あひるなんちゃら「まあまあだったね」
OFF・OFFシアター/当日券2500円
脚本・演出:関村俊介
出演:根津茂尚/関村俊介/江崎穣/佐藤達/澤唯/三瓶大介/永山智啓/堀靖明/三枝貴志/渡辺裕也
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月26日

電動夏子安置システム「君には頭がさがる」

kiminiwaatamaga.jpg

昭和初期のとある山村。
近年発展めざましいこの国でも、通信交通の行き届かない山村では
未だ不可解な習慣に囚われている。
村の祭りでは数年に一度、籤によって村人を一人選び出し、
神様への供儀とするため川に流すという。
ある年、男は幸か不幸か籤を引き当てた親友の身代わりとなり自らその役目を買ってでる。
祭りの日、男は申し訳なさそうにする親友の顔を尻目に、川に流されていった。

そしてそのまた数年後。
「誰か一人の命と引き換えにしなければならない」事態が村に降りかかる。
それが核戦争だったのか隕石だったのか宇宙生命体だったのかはよくわからない。
もっとくだらない事だったかもしれない。
村の寄合では連日、誰を人身御供にするかの議論が交わされるが、誰一人として進み出る者はいない。
彼らの脳裏には、一人の男の顔が浮かんでいる。
「あいつみたいな奴がいれば」と。
(チラシより)

 古い風習や伝説が残る田舎の村の話‥‥だが物語はどんどんゲーム性を帯びてくる。前回見た「シャハマーチ」は全体がゲームの中だったが、今回も俯瞰してみると似たような構図があった気がする。

 テンポ良く進む多人数漫才のような会話が心地よい。登場人物は決して少なくなく、途中からだんだんややこしくなっていくが、どうにか置いていかれずに着いて行けたと思うが、ラストだけは「あれ?」という印象を受けた。じっくり考えると確かにそういう伏線はあったが、それはちょっとなあ‥‥

 この作品が描いていたものは色々と奥深そうであるが、あまりそこには深入りしない。表面しか観ていないのかもしれないが、それでも十分に楽しかった。

2012/02/26-19:00
電動夏子安置システム「君には頭がさがる」
シアターグリーン BASE THEATER/当日精算2800円
脚本・演出:竹田哲士
出演:渡辺美弥子/小原雄平/道井良樹/澤村一博/なしお成/じょん/高田淳/田口愛/堤千穂/林佳代/谷仲恵輔/古川健/片桐俊次//小早川知恵子
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MONO「少しはみ出て殴られた」

sukosihamidete.jpg

建物の中に国境線がひかれた─ 何も変わらないはずだったのにね。
ある時ヤツがふざけて言った。「この線から出たらダメってことにしよう」
私はわざと線から手を出してやった。ヤツは笑いながらその手を押し返した。そんな戯れを繰り返した。それからどれくらい経ったっけ?
遊びたくなったので、私は笑いながら手を差し出した。すると……ヤツは突然殴り掛かってきた。一切の笑顔を消して。
見えない線。線とは何かを巡る寓話。
(チラシより)

 架空の国の刑務所の中。政変が起きて国が分割された。囚人たちは自分の出身地でどちらの国に属するか決める。他愛のない冗談で始めたことのはずなのに、次第に本物の「線」が生まれていく。友達だったのに。仲間だったのに。本気で憎み合い始める。

 実にいやな話だ。人間の歪んだ面がジワジワと露出していく。後半は沈痛な面持ちで観ていたと思う。染み入ってくる作品だった。

 発想自体はありがちだろう。しかし普通の劇団がやったら説教じみた陳腐な芝居になってしまうであろうテーマを、MONOはこんなに明るく切なく苦しく描いてみせる。結末はかろうじて救われる。でも救いすぎもしない。MONOは本当にいい芝居を見せてくれる。久しぶりに実感した。

2012/02/26-14:00
MONO「少しはみ出て殴られた」
吉祥寺シアター/当日精算4000円
作・演出:土田英生
出演:水沼健/奥村泰彦/尾方宣久/金替康博/土田英生/岡嶋秀昭/諏訪雅/中川晴樹
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月25日

劇団サンプル「女王の器」

joounoutuwa.jpg

言葉が強迫観念的にまとわりついたり、福音のように響いたりするのは
ツールとして優れているわけではなくて、弱点じゃないかと思うことがある。
もっと言葉はバイアスのかかっていない状態で消費されるべきじゃないかと。
もう少し地味にというか、物事一つにつき、言葉一つ、二つの状態が望ましいのでは?
(以下略)
(チラシより)

 名前はよく見かけたが観劇するのは初めて。なんだか抽象画のような舞台だった。一応、軸となる設定や物語はあるものの、そこから派生するエピソードもしくはパフォーマンスが豊かすぎて、どういう視点で観るべきかつかみかねた。なんとなくすごい感じだけど何がすごいのかわからないという気分だ。

 松井周は前作「自慢の息子」で岸田国士戯曲賞をとっているし、多分好きな人にとってはすごくいい舞台なんだろうけど、残念ながら私の肌には合わなかったようだ。

2012/02/25-19:00
劇団サンプル「女王の器」
アルテリオ小劇場/当日券3500円
作・演出:松井周
出演:古屋隆太/奥田洋平/野津あおい/岩瀬亮/羽場睦子/稲継美保/川面千晶/菊池明明/とみやまあゆみ/師岡広明
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コマツ企画「レイプの夜」

reipunoyoru.jpg

あの男が私を乱暴したんだ。被害者は私だ。私は被害者だ。
女の部屋に一人の男。
(チラシより)

 いかにも釣りっぽいタイトルとチラシ画像。しかしまあ中身はそんな直球でもあるまいと思ったらやっぱりそうだった。エロい要素も悲劇性も社会性もほとんどなく、変な人たちのとぼけた会話劇。

 柿喰う客からの客演で主役?の深谷由梨香は、高音なのにハスキーな独特の声質で、会話している時は好きなのだが叫ばれると耳が痛い。コマツ企画のホームページにあるように、深谷由梨香以外はほぼ無名の役者だったが、いずれもなかなかいい演技をしていて良かった。基本的にみんな気持ち悪いんだけど。

 この劇場はいつもそうだが二面座席で、今回は私のいた方が「横」だったみようだ。残念ながら役者の背中を見る場面が多かった気がする。その見極めがなかなか難しい。

2012/02/25-14:00
コマツ企画「レイプの夜」
小劇場楽園/当日清算3000円
作・演出:小松美睦瑠
出演:深谷由梨香/西本泰輔/木田毅祐/吉川順子/小松美睦瑠
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月19日

TRASHMASTERS「狂おしき怠惰」

kuruosikitaida.jpg

美しい人間であろうとすれば
騙される

損をしたくないと思っている人間ほど
搾取される

マイペースに生きたいと願えば
時間に追われ

世の中がおかしいと叫べば
嘘つきだと呼ばれる
(以下略)
(チラシより)

 二幕で三時間越えの大作。一幕は現在の病院を舞台に現場から、二幕では近未来の製薬会社の応接室を舞台に政治的な視点から、それぞれ日本の医療問題を描き出す。

 社会派でものすごい力作なのはわかるが、長時間の上にあまりにも熱血の正義感すぎる主人公がしばしば大声で演説をぶつので、観ていてだんだん疲れてきた。駅前劇場のパイプ椅子で三時間休憩なしは辛い。

 幕間で完全にセットを入れ替えるためかなり長い時間があり、そこを利用してふたつの場面の間を埋めるストーリーがスライドとナレーションで足早に語られる。しかしこんなことするなら休憩にしても良かったのではなかろうか。

 まあ、この劇団はいつもこんな感じとのことで、そういうところがあってもいいとは思うけど。

2012/02/19-18:00
TRASHMASTERS「狂おしき怠惰」
駅前劇場/当日券4000円
作・演出:中津留章仁
出演:カゴシマジロー/ひわだこういち/吹上タツヒロ/龍坐/阿部薫/星野卓誠/川ア初夏/林田麻里/片山享/粟島瑞丸/山崎直樹
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

セカイアジ「熱の華」

netunohana.jpg

スクラムを組む足音
怒号と歓声
迸る水しぶき

朝日があたる部屋の窓から
遠くの戦いの気配が入ってくる

ぼくたちはこの部屋にロージョーして
戦いの準備に余念がない

ぼくたちはただ、むしばまれることで再生を願った
そしてそれを、革命とよんだ

アジトで蔓は青々と茂る

きっと毒々しい色の華が咲いて
汚れたこの土地を
あっという間に浄化するんだろう

ぼくたちはただ、むしばまれた世界で成長を願った
そしてそれを、未来とよんだ

ぼくたちはただ、むしばまれることで種を蒔いた
そしてそれを、希望とよんだ
(チラシより)

 時代背景は60年代頃か?まだ学生運動が盛んで、革命を目指す活動家が公安当局から目を付けられている。お金持ちっぽいリーダーが借りた大きな屋敷で、なにやら怪しげな植物の栽培を試みている。その植物の蔓がスルスルと不気味に成長していく。

 過去にその屋敷に住んでいた女性が失踪した話と、植物を扱う学生たちが研究している話があるのだが、どうも時系列がわかりにくく、今演じているのはどの時点なのかと混乱した。また人間関係も後から後から「実は‥‥」みたいな展開になり、まさに「不条理なサスペンス」だった。

 舞台上にある大きな窓の向こうがテラスになっており、上の階で栽培されている植物の蔓が降りてきている。よく見るとその蔓が成長しているので、蔓の量を見ることで時間的順序はつかめたのだが、そのことに気付くのが遅かったため、観ている最中はしばしば頭の中が???という状態になった。

 リーダー役の星耕介がなんとも狂気じみた表情で良かった。髪型と体型のせいもあるだろうけど、よく似合っていた。

2012/02/19-14:00
セカイアジ「熱の華」
OFF・OFFシアター/当日券3000円
作・演出:杉田鮎味&星野多過去
出演:仗桐安/西山聡/墨井鯨子/アダチヒロキ/金沢涼恵/前田花男/新田えみ/星耕介
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月18日

ドリルチョコレート×qui-co.「世田谷童貞機構」

setagayadoutei.jpg

「もし日本が戦争に負けていなかったら。」
昭和86年(西暦2012年)。大日本帝国は超日本帝国になりました。
戦争に負けなかった帝国民に西洋化の影響は無く「恥」の文化が栄えました。
それはもう過剰なまでに。
テレビ、ラジオ、雑誌、インターネット。すべての媒体からエロが根絶されました。
帝國は「恥の概念」を利用し国民の統制を図っていたのです。
しかし、帝國の繁栄とは人口を増やすこと。
帝國の首都、東京は区ごとにイロマチと呼ばれる性の解放区を設立しました。
そこでだけ、人々は「恥」を捨てることができます。
年齢を問わず、肉体的な成熟さえあれば、誰でも立ち入り、性交の機会を得られるのです。
イロマチ条例の施行により、東京都民は爆発的に増えました。
これは、そんな世界の、とある日常。
変わらぬ若者の青春の爆発です。
(チラシより)

 上に書いてあるのはあらすじというより設定。別にそこまで必要ないような気がした。物語はこの体制に反抗する童貞の集団がなにやらエロいイタズラを繰り広げており、そこにスパイらしき男が潜入してくる。

 童貞というか、中学生から大学生にかけてのモヤモヤした感覚を引っ張って大人になっている感じ。変な人ばっかりいっぱい出てくる苦笑系のコメディ。女性二人がうまいこと?男どもを翻弄している様子が面白かった。

2012/02/18-19:00
ドリルチョコレート×qui-co.「世田谷童貞機構」
サンモールスタジオ/当日券3300円
原案:小栗剛
脚本:櫻井智也
演出:櫻井智也と小栗剛
出演:小栗剛/櫻井智也/本井博之/凪沢渋冶/宮本奈津美/三科喜代
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Minami Produce「僕らの心象風景における、いくつかの考察」

bokuranosinshou.jpg

『あらすじにかえて"僕"のひとりごと』
〜彼女との出会いにおける考察より


僕は思い返している。彼女との出来事。

お母さんの胸で眠っていたひだまりとか、
友達が失恋のぐしゃぐしゃの時にくれた
一本のチョコレートスティックとか、
妹の結婚式で泣いちゃったこととか、
先生が卒業式のときにくれたばらの花とか。

どれもとっても幸せな思い出で、
多分計算式にしちゃったら
僕の人生はプラスなんだけど、彼女がいない。

僕は思い違いをしてるんだ。
僕だけでなく、
いろんな人がささいな思い違いをしているんだ。

記憶を書き換え、連鎖、上書き保存に
フリッピング・ザッピング。
僕は、僕が想いならどこへでも飛べる。

記憶と記憶を紡いで思い出にする旅が始まる。
(チラシより)

 案内役となる主人公の飼い犬を演じた芝原弘が良かった。運命のあの人に会うために過去の現実を変える話なので、どのエピソードも現実と幻想が入り混じるようなもの。二本足で立って言葉を話す犬がその境界線を象徴しているのだと思う。しかしそんな意味付けは後で気づいた。単純に彼の演技が面白かった。

 観ていて楽しい舞台ではあったが、作品全体としてのまとまり、しっくり感がいまいち。断片的なエピソードが綴られ、それぞれはなんとなく染み入るところもあるが、エピソードを繋ぐ説明に欠落が多すぎる印象を受けた。想像で補うには欠けすぎ。AとBの二つのストーリーがあり、私が観たのはAのみなので、恐らく両方観ないと完成しないのではないだろうか。Bを観てないので断定はできないが。

 このように複数バージョンから成る公演は時々見かけるが、両方観て完成するのなら最初からひとつにまとめてほしい。お金や時間の問題もさることながら、いわば不完全な状態で提示することになるからだ。

2012/02/18-14:00
Minami Produce「僕らの心象風景における、いくつかの考察」
新宿眼科画廊/当日清算2700円
作・演出:南慎介
出演:大柿友哉/信國輝彦/芝原弘/霧島ロック/藤尾姦太郎/だてあずみ。/田中千佳子/李そじん/安田友加
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月11日

国分寺大人倶楽部「ハローワーク」

haro-wa-ku.jpg

舞台は工場。延々と続く流れ作業。2人の社員と、7人のバイト。
無断欠勤の多い27歳♂。男手一つで子供を育てる43歳♂。夢をあきらめた29歳♂。
夢と現実に揺れる25歳♂。その彼女24歳♀。童貞フリーター35歳♂。
人生なめてる21歳♂。人生なめてる20歳♀。その姉22歳♀。
それぞれの、一夜。それぞれの、人生。それぞれの、ワーク。ハロー、ワーク☆
(チラシより)

 工場で働く若者たちの物語。仕事のミスで揉めたりカップルや横恋慕があったり、今時っぽい若者たちだ。サラリーマン的には、お喋りばかりでろくに仕事してない彼らにイラついてしまう場面もしばしばだったが、それは流すところなのだろう。描いてるのは仕事ではなく、人間関係だ。

 登場人物1〜2人ずつ紹介するような形のエピソードが連なる。舞台両脇にディスプレイが置かれていて、語られている人が自宅にいる時の様子が映し出されている。この演出はいまいち意図がつかめなかった。家でくつろいでいる時と働いている時の雰囲気の対比を描いていたのだろうか?特にその辺の説明はなかった。

 個々のエピソードは面白かったり気持ち悪かったりムカついたりで、トータルとしてはなにが残ったんだろうか? この作品は再演であり、国分寺大人倶楽部はこれで活動停止とのこと。なんだかムズムズする作品だった。

2012/02/11-19:00
国分寺大人倶楽部「ハローワーク」
テアトルBONBON/当日券3500円
脚本・演出:河西裕介
出演:後藤剛範/加藤岳史/大竹沙絵子/林竜三/西園泰博/片桐はづき/江ばら大介/根本宗子/金丸慎太郎/松下結衣子/井ノ上羽菜
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月09日

ぬいぐるみハンター「愛はタンパク質で育ってる」

aiwatanpakusitude.jpg

そこには真っ白な道があって旅人たちはそれぞれの逃れられない個性を背負って旅をしていた。西遊記・水戸黄門・イージーライダーにあの一世風靡した番組企画のバックパッカーまでもが飛び出して我先にと道を急ぐ痛快ロードムービー!しかし誰もこの先に待ち構えている急転直下の運命を知らなかった。間抜けどもが!この世の終わりかってくらいに笑い泣け!
死に物狂いの珍道中と、それに無関係ではいられない淡い恋の物語。ここでキスさらせ!この世は敵が多すぎた!
ぬいぐるみハンター版「ノーカントリー」というにはあまりにも馬鹿すぎる!
「あんたのセックスのダメなところをひとつひとつあげてってやろうか?多分2000個目くらいでどっちか死ぬよ。」
(チラシより)

 ぬいぐるみハンターといえばガチャガチャしててキュートでポップ。しかし今回はそうと見せかけて実は違った。前回の「軽快にポンポコと君は」で以前と変わったと言われたのは物語性が膨らんだからだと思うが、今回は完全に全体の作り方が変わったと思う。

 テーマもどこかで見たことがあるような話で、手法としては決して新しいものではない。どちらも過去に観た芝居で同系統のものがあれこれ思いつく。しかしまさかぬいぐるみハンターがそういう演出手法を使うとは思わなかったので、完全に意表を突かれて衝撃を受けた。

 作中のドタバタポップはそのままに、しっかりした結末を用意したことで今回は非常に面白かった。今まで作ってきた作品がこのための伏線だったと思えるほどのできだった。だから、次の作品が正念場だろう。今回と同じ手はもう使えない。次回作でも同じくらいビックリさせてもらえるかどうか、とても楽しみだ。

2012/02/09-19:30
ぬいぐるみハンター「愛はタンパク質で育ってる」
駅前劇場/当日券2800円
作・演出:池亀三太
出演:神戸アキコ/浅利ねこ/石黒淳士/猪股和磨/竹田有希子/浅見臣樹/浅見紘至/黒木絵美花/でく田ともみ/町田水城/松本大卒/満間昂平
続きを読む:スタッフリスト
posted by #10 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする